少女を惑わす太股の隙間 [問題提起]
それはもう日本でツイッギー(1960年代に持て囃された英国のモデルで、身長
167cm、体重41kgの細身で日本でも大人気になりました)が、60年代を代表
するミニスカ伝説を作り出した頃から現在に至るまで、続いている話です。
アメリカの少女の間では、単純にサイギャップ=太股の隙間と呼ばれて、両足
を揃えて立った時に太股が付かないほど痩せた脚を理想としている人にとって
太股の間から向こう側が見えるというのは痩せる目標に一つになっています。
人間の健康体では骨格的にそれは無理な話だと医者は言いますが、実際に痩身
美容のモデルや女優はそのような足をしていますから、健康な状態を逸脱して
いようが、とにかく全身(バスト以外)を細くしたいと望む女性は、世の中が
どれだけ変わって、太っていても痩せていても、それが自然体であれは個性だ
と言われようが根絶されることはないのが現状です。
若い女性の体形はバスト以外はより細く、股間から向こう側が見えるほど細い
脚こそが美脚だと一部のメディアが煽り続け、それが正しい考え方であるよう
に拡散されるのは危険だと指摘され、社会問題化していますが、ある種の洗脳
状態になっている女性たちにとっては、「痩せている」ことによって得られる
満足感と体重が減り続ける高揚感は健康な日常を犠牲にしても余りある、心の
豊かさを保証してくれることになっているようですね。
現実的にはイタリアやフランスなどヨーロッパ諸国では、拒食症で亡くなった
ファッションモデルの事例を教訓に、一定以上のBMI値を満たさないモデルは
メジャーなファッションショーには出演できない、という規定が出来ましたが
デザイナーのカール・ラガーフェルドのように、モデルを人間とは認識しない
人格的に問題がある発言をするファッション業界の重鎮にとっては、マネキン
よりも肉付きの良い女性はデブだと除外されているみたいですが、女性の美に
対する価値観が固定的な保守派と自然かな健康美を支持する革新派の業界人が
それぞれの考えを主張し合うファッション業界というのも面倒な世界ですね。
デザイナー自身による無責任な発言も問題だとは思いますが、結局は健康管理
をするのは自分自身の仕事であるという原則もあるわけですから、トレンドを
追い求めて右往左往することなく、自分自身の内面からきれいになるといった
ポリシーを持つことの方が人として重要だと思いますし、そういうナチュラル
な感性の人が増えているのは良い傾向だと思います。
ともかく股間から向こう側が見えている女性は割と実在しますが、お世辞にも
可愛いとか美しいという印象は感じないのが個人としての意見です。
この見方が世間の大方の意見と違うというのならそれはそれで構いません。
が、少なくとも世間の男性・女性の全員が股間から向こう側が見える人こそが
美人だと認識しているわけではないことは理解してほしいものです。
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