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天命の城 【2018年 韓国映画】U-NEXT 見放題 [シネマクラブ]

久し振りの映画の話、芸能ブログを標榜しながら芸能人の不倫とか、実際には
全く興味がなくて広末涼子が無期謹慎とか、せっかく稼いでくれる女優さんが
ろうそく職人と離婚沙汰になろうが、プライベートは関係ないだろと思うので
芸能事務所とか、メディアとか、良識ある視聴者とか、なにもかもが時代遅れ
の的外れな人達の集まりだなとしか思えないのでありました。



ということで不倫なんて日本の法律上、犯罪として立件もされないことに必死
な偽善者メディアの話はともかくとして、今回の映画は「天命の城」です。


1636年、清国が強大な覇権を握っていた時代、隣国の朝鮮を支配下に収める
ことを目的に清が朝鮮に侵入した歴史上「丙子の役」が勃発しました。

真冬で食料も乏しく、防御態勢を築いても砲撃によって守りは破られ、恥辱に
耐えて民の命と生活を守るために清国との和睦を主張する吏曹大臣と民よりも
国家としての大義・プライドを重んじて、兵士が全滅するまで戦うことを主張
する礼曹大臣が朝鮮の存続をかけての激論が本編の中心になっています。

条件の悪い山城での籠城のために飢えと寒さで兵士の士気は下がっている上に
凍傷のために動きも鈍く、軍の司令官は部下に責任を押し付けるだけで状況に
応じた戦い方をすることも出来ず、犠牲者は増えるばかり。

鍛冶屋に檄文を託して、近衛兵の蜂起を促すものの軍人ではない鍛冶屋が密書
を持ってきたことを疑って、身分制度でしか判断の出来ない愚かな近衛兵幹部
の判断によって、檄文はなかったことにされる始末。

策もなく突撃すれば道は開ける、と考えた国が身近なところにもありましたが
王様、大臣が清の配下になることを受け入れれば領民の命は助かり、徹底的に
抗戦すれば朝鮮自体が無くなるという究極の選択を迫られた王様がどの方向に
舵を切ったのかという歴史上の実話を再現している映画です。



監督は「イカゲーム」で、韓国人初のエミー賞を受賞したファン・ドンヒョク
そう考えるとイカゲームでフロントマンを演じたイ・ビョンホンや、いかにも
悪そうな暴力団員を演じたホ・ソンテも、この映画に出ていました。
音楽を故・坂本龍一さんが担当しているのも映画を観た理由の一つです。

多くの人や馬、犬が淡々と死んでいく国家が決めて、国民が死ぬのが戦争だと
そんな不条理を名もなき領民の鍛冶屋目線からも描いているのが、この映画が
伝えたいところではないかと個人的な意見としては思います。



ホ・ソンテって、かなり多くの映画に出ていますが、悪役というか憎まれ役の
専門職みたいな存在の人だなと、この人が出てくるたびに思います。
クォン・サンウの「ヒットマン エージェント:ジュン」では、間抜けな国情院
幹部を演じていますが、この作品以外では憎まれながら、お亡くなりになって
しまうか、逮捕されて警察に連れて行かれる役がほとんどです。


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