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映画・ほんとうのピノッキオ [シネマクラブ]

「ゴジラvsコング」を観に行った時に、予告編で見てイタリア映画の世界でも
CGが活用されるようになっているんだね~、デジタル系はあまり好みじゃない
感じなのにね、と思っていましたが、なんとこの「ほんとうのピノッキオ」の
ピノッキオは特殊メイクによる造形だったんですね。



ピノッキオの顔に木彫り人形の木目が入っているので、CGと実写の合成映像
だと思っていましたが、ピノッキオ役の子役の少年に毎日4時間を費やしての
三か月の撮影だったということで、8歳の子役にそんな難行苦行をさせた時点
で児童福祉法違反(イタリアに児童福祉法があるかは知りません)じゃないの
という感じですが、メイクをされた方も大変でしょうが、特殊メイクの担当者
も毎日、同じ場所に木目を入れなければならないわけですから、かなり苦労を
重ねた撮影だったろうなと思いました。




子供の頃からピノッキオ(子供の頃に読んでいた絵本では全てピノキオであり
ピノッキオという名前ではありませんでした)の物語は知っていますというか
有名な話なので、ネタバレしても大丈夫ですよね。



子供のいないお爺さんが木彫りの人形を作って、お星様に願いを唱えると妖精
が人形に生命を吹き込んで、その様子を見ていたコオロギに「良い子になれば
人間になれる」と言って、コオロギを見張り役として残して姿を消します。

その後、純真と言えば聞こえはいいですが世間知らずのピノキオはキツネと猫
に騙されて人形芝居の一座に売り飛ばされたり、悪い遊びがなんでも許される
島に連れられて行き、ロバに変身しかけてしまい(ロバになったら売られる)
慌てて島から逃げ出して家に帰ると、ゼペット爺さんは家にいませんでした。

そこに手紙が落ちてきて、ピノキオを探しに出かけたゼペット爺さんはクジラ
に飲まれてしまったことを知り、ゼペット爺さんを助けに行きクジラの中から
助け出すことに成功しますが、クジラから泳いで逃げる途中でピノキオは溺死
してしまい、ゼペット爺さんとコオロギのジミニーが嘆き悲しんでいると再び
妖精が現れて、ピノキオを人間の子供として生き返らせると共に、ピノキオの
生活指導をしたジミニーは胸に金バッジを付けてもらうことが出来ました。

というハッピーエンドなんですが、人形芝居の一座に売り飛ばされたり、ロバ
にされて売り飛ばされたり、悪いキツネと猫は子供の頃の絵本では、ビッコと
チンバ(今は差別用語なので使えないですし、悪い奴は障害者という表現にも
問題があるので、今はそういう設定にはなっていないはずです)ということで
かなりダークな物語で、結構暗ーい気持ちになった物語でしたが、ディズニー
映画(映画は観たことがなかったのですが、映画に沿った内容の絵本を読んで
いましたので内容は映画に準じていました)で、ファンタジー色を強めていて
それでも、かなりダークな内容ですからね、

ただ、この映画はスティーブン・スピルバーグ監督の大好きな映画でもあって
スピルバーグ監督は、自作の「未知との遭遇」のエンドタイトルのテーマ曲の
中にディズニーの許可を得て、一小節だけ「星に願いを」を挿入しています。
「星に願いを」託す夢見る少年が、子供の頃からのイマジネーションを映像化
することで名監督になったわけですね。



暗いけれど、それなりにソフトになっている絵本で知っている物語と比べると
この「ほんとうのピノッキオ」はコオロギにハンマーをぶつけて殺したりして
原作に忠実になっているので、そういう意味では「本当のピノッキオ」という
題名に嘘はないですし、トラウマになりそうなので子供向けではないですね。



グリム童話でも原作はかなりグロテスクな表現もあるので、本来は子供向けの
童話というものではなかったんじゃないかと思います。
いろんな意味でヨーロッパの映画だなという感じですね。


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