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家庭内の危険な場所・浴室 [アクシデント]

演歌歌手の松永ひとみさん(故人には申し訳ありませんが、私自身はその存在
は存じ上げませんでした)が、自宅の浴室で倒れているところを発見され既に
亡くなっていたために、検視が行われた結果、頭部に裂傷があり浴室内で転倒
した際に頭部を強く打って、脳挫傷により亡くなったと見られています。



入浴中に亡くなるという事例は、真冬の時期に主にヒートショック(脱衣場と
浴槽内の急激な寒暖差によって、血圧が大きく変動することにより心筋梗塞や
くも膜下出血などを引き起こして急死する)に原因があるとされ、この件数が
東京都内の一年間で約9,500件ほどあります。


ヒートショックの場合は病死として統計化され、他に溺死が毎年150件ほどに
なり、その他として4,000から4,500人ほどが亡くなっています。



溺死は入浴中に低血圧を起こしたり、高体温状態(一般的に言われるのぼせた
状態になった時に体温は上昇しています)になって意識障害を起こして浴槽内
に沈み込んでしまい自力脱出が出来なくなって溺死するという例です。

人間は顔が水没して耳に水が入ると平衡感覚がなくなるために、膝の高さ程度
の深さがあれば溺死する弱い生き物ですから、意識障害を起こして浴槽の中に
沈んでしまうと自力で脱出することは困難になります。

顕著な例としては飲酒して入浴した場合に溺死のリスクが高くなりますが特に
酩酊状態で、追い炊き(給湯ではなくガスで炊くお風呂の場合)をすると高温
になって意識障害になっても体が思うように動かせないために、お風呂の中で
煮えてしまうという例もありますので、飲酒後の入浴はとても危険です。

その他というのは今回の松永ひとみさんの事故のように洗い場、または脱衣所
での転倒(床面が滑りやすいとか、浴槽から出る時にふら付いたなどの理由)
によって床や浴槽、出入口の段差などで頭を強打するという例は多いです。

東京都で年間1万4,000人、全国では年間19,000人が亡くなっている浴室での
事故は他人事のように感じていても実はとても身近な話です。

一昨年、浴槽の掃除をしようとして浴槽の縁に手をついて中を覗き込んでいた
時に手が滑って胸を浴槽にぶつけて肋骨にひびが入った本人が書いているので
間違いない話ですが、本当に簡単に怪我をするのが浴室なんです。

今回のように頭を強くぶつけた場合、特にステンレス浴槽などの固い素材だと
そりゃ致命傷になるような怪我になるのは必然ですから、浴室内では不用意に
立ち上がったり、足元に気を付けて移動する必要があります。

亡くなった松永ひとみさんは、美人演歌歌手として根強い人気があったそうで
歌手の仕事が大好きだったのか独り暮らしだったみたいなので、発見が遅れた
ということも不運だったようですが、どんな人の命も等しく尊いものです。

消費者庁が注意喚起している以下の注意事項は順守するべきでしょうね。
①入浴前に脱衣所や浴室を暖める
②湯温は41度以下とし、湯につかる時間は10分までを目安にする
③浴槽から急に立ち上がらない
④食後すぐの入浴や、アルコールが抜けていない状態での入浴は控える



身近な場所なので、見落としている危険な場所が浴室です。
体調と相談しながら、飲酒後を避けてお風呂を利用しましょう。


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