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牡蠣が美味しい季節 -3 [限定・季節の食材]

二回でまとめきれなかったので、最後に美味しい牡蠣の選び方について。
殻付きの牡蠣(セル牡蠣と表示されていることもあります)の場合には、殻を
固く閉じていて、見た目よりも重量感のあるものを選ぶのが基本です。
殻自体にそれなりの重量があるので、持ってみてなんだか軽いなと感じるのは
中の牡蠣があまり充実していないことがあります。


牡蠣の陸上養殖とか、養殖方法も進化しています。(まだ実用化はされていない)

一つ注意点として、牡蠣の食中毒はいかにも鮮度の良さそうな殻付きのもので
発生することが多いことを覚えておいて下さい。
殻付きの牡蠣は、殻の中に海水を残している場合が普通なのですが、この海水
の中に腸炎ビブリオがいることがあり菌が増殖をしている危険性があります。


食べる前に殻を真水で洗うと、真水に弱い腸炎ビブリオは死滅します。
殻付きの牡蠣はガンガン焼きみたいな料理法で食べることが多いと思いますが
もしも生で食べることを考えているのであれば、生食用と明記されているもの
を買い求めるようにして下さい。

YouTubeで、岩場や防波堤に付いた牡蠣を採取している動画が多くありますが
あの人たちも基本的には生で食べていません。
中には海水で洗って食べると塩気が丁度いいと言っている人もいますが、安全
は全く保証されていませんので、生食用以外の牡蠣を生で食べる場合は完全に
自己責任になります。(後で体調を崩しても販売店に責任はありません)

腐敗菌の食中毒は、食材自体から腐敗臭がしますから、臭いを嗅くことで感染
を防止することができますが、食中毒菌の場合は、食材自体の鮮度は全く関係
ありませんので、特に注意が必要になります。

剥き身の場合は、全体が乳白色でツヤがあり周囲のヒラヒラとした膜の部分が
きれいな透明感のあるものを選ぶのが大切です。
ふっくらと丸く、身全体が盛り上がった感じに見えるものが鮮度の良いもので
包装の中でもプリプリと身に張りがあるのがわかるはずです。

見た感じで、全体がダラリと伸びたように(疲れたように)なっているものは
加工後、それなりの時間が経っていますので、そういうのは特売になっていた
としても体調を崩すのが嫌ならば買うのは止めましょう。

ちなみに、牡蠣は剥き身にされてもパック詰めの時点で生きています。
パックの水が透明な場合は牡蠣が生きた状態で保たれていますが、パックの水
が濁っているような場合は、牡蠣が死んで鮮度劣化が始まっていることを示す
状態なので、必ずきれいに透き通った水のパックのものを選びましょう。



最後に、牡蠣のパックには絶対に加熱用(又は、調理用)と生食用という表示
が記載されていますが、加熱用という表示の意味は「古いから加熱して食べて
下さい」という意味ではありません。

産地の海水中の生菌数や牡蠣の身の大きさなど、複数の要因を検討して安全に
生で食べられるものは生食用、生菌数が多めとか加熱しても身が縮まない牡蠣
は加工用というような基準で選別されています。

牡蠣フライにする時に生食用を使うと想定以上に縮んでしまう場合がある反面
加工用の牡蠣を生食するとノロウィルスなどの食中毒のリスクが増えます。


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溺愛猫的女人

生で食べるのが一番美味しいのですが、お江戸にいる時はカンカン焼きして食べてます。牡蠣フライも好き♡
by 溺愛猫的女人 (2024-01-20 17:29) 

suzuran

溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。

生牡蠣が食べられる人なんですね。
子供の頃は生で牡蠣を食べるということ自体が不可思議な世界でしたが
いつの間にか、ナマコとかホヤとか食べてみたりして、大人の味覚が
備わっていくんだなと思いました。

いろいろ食べてみて、ナマコはなんとか食べられますが、生牡蠣よりは
牡蠣フライ、焼き牡蠣の方が好きです。ホヤは想像以上に潮の香りで
海水で戻した高野豆腐というか、海綿というかそんな感じだったので
次はないなと思いました。生の珍味系だとチャンジャとかイカの塩辛が
好きです。カツオやマグロの塩辛は好きじゃないです。

by suzuran (2024-01-20 23:49) 

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