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B-747が生産打ち切り [飛行機・鉄道・自動車]

1970年(大阪万博が開催された年)に就航を開始し、今年で就航50周年となる
ボーイング社製造のB-747(愛称:ジャンボジェット)の2022年に、受注残の
機体を製造完了時点での生産終了が発表されました。

BA-B747-400.jpg

高嶺の花だった航空旅行(海外旅行)が一般の人も気軽に行けるようになった
大きな理由の一つとされていた、500人以上の大量輸送が可能な巨大旅客機が
完全に空港から姿を消す第一歩になるわけです。


旅客機としてのB747は4発エンジンの燃費効率の悪さや中小型機による多頻度
運航による利便性に対応するには乗客数が多すぎるという一昔前の利点が欠点
になるという逆転現象によって、航空会社のお荷物的な存在になったことから
日本航空は2011年、全日空は2014年に全保有機が退役しています。

海外でも大半の航空会社が退役させていましたが、今回のコロナ禍の影響から
英国航空とカンタス航空が予定よりも早く即時退役を発表したことから現在も
B747-400以前の旧型機のB-747を運航している会社は数社になりました。

最新型機として発表されたB-747-8(現在の製造機)の運航会社は旅客機では
ルフトハンザドイツ航空、大韓航空、中国国際航空のみで、2022年まで受注が
残っているのは貨物専用のB747-8Fのみということになります。

海外旅行といえばパッケージツアーが全盛だった頃にはジャルパックでハワイ
にジャンボジェットで行くのが定番でしたが、ほぼ同じ搭乗者を乗せることが
可能な機体が双発機で運用できるようになればエンジンが四発ある必要はない
わけですから、需要が無くなるのも致し方なしではありますね。



個人的には名古屋空港や中部国際空港発着の国内線でB-747が運航されること
は稀だったので、一度だけ中部国際空港から沖縄に日本航空のB-747に乗った
ことがあるだけで、国際線でも大韓航空、キャセイパシフィック、デルタ航空
になる前のノースウエスト航空、そして日本航空で乗っただけです。

シートレイアウトが3-4-3で窓側に座ると窮屈なんですが、通路の間だと外が
ほとんど見えないので本当に移動するためだけという感じになるので、あまり
好きな機種ではありませんでしたが、いよいよ本当に生産終了になるという話
を聞くと寂しい感じがします。

大型機なだけに事故を起こすと大惨事になるので、事故防止には万全の注意が
払われていたと思いますが単独機では日本航空の御巣鷹山での墜落事故により
航空史上最大の犠牲者が出る事故が起きていますし、航空機同士が地上で衝突
したスペイン・カナリア諸島のテネリフェ空港で起きたパンアメリカン航空と
KLMオランダ航空のB-747同士の事故で航空史上最大の583人が亡くなって
いますので、大型機は安全という一般的なイメージはちょっと訂正する必要が
あるのでは?というようには思っています。

旅客機の最終引き渡しはB747-8の大韓航空仕様の2017年ですから、20年間
運航したとして2040年までには世界の空港から現役のB-747は消えることに
なりそうな感じです。


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