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安全装置の導入でF1は安全になるのか? [モータースポーツ]


一昨年、鈴鹿サーキットで開催されたF1決勝でフランス人ドライバーの
ジュール・ビアンキ選手が雨で濡れた路面でコントロールを失い、コース
を外れて事故車の撤去処理をしていた重機と衝突して、頭部に重傷を負い
病院に搬送されましたが意識が戻らずに入院する事故が発生しました。

Jules_Bianchi_suzuka.jpg

翌年、意識は戻りませんでしたが容態が安定したタイミングでフランスに
移送されて故国で亡くなり、アイルトン・セナ以来、21年ぶりの死者と
いうことになりました。

この事故や過去の事故を分析した結果として、フォーミュラカーの運転席
が露出していることにより、事故発生時に頭部や首に大きな損傷を受ける
ことが死亡事故の原因であることが指摘されたことから、運転席の部分を
防御するための安全装置を設置することが検討され、2017年シーズン
からは正式に保護具を搭載することが義務付けになりそうな感じです。


保護具の形式としては、フェラーリ方式とレッドブル方式の二種類が提案
されている状況で、どちらが採用されたとしてもドライバーの視界に影響
がありそうな感じなんですが、FIAの見解としては安全性が高まるとの
見方がありますが、事故に遭ってから頭部を保護されるよりも、衝突する
前の段階で回避することの出来る視界の確保の方が優先順位は高いのでは
と思いますが、そういうわけではなさそうです。

f1-halo_1.jpg
フェラーリ方式

f1-halo_2.jpg
フェラーリ方式のメルセデス導入モデル

f1-halo_3.jpg
レッドブル方式

確かに、故・ジュール・ビアンキは重機の下に潜り込む形での衝突なので
頭部を強打していますし、アイルトン・セナもコンクリート製ウォールと
衝突した際にサスペンションの部品がヘルメットを貫通して、脳が損傷を
受けたことにより死亡したことが発表されているので、安全装置の導入は
効果があるのかも知れません。

ただ、先日のフェルナンド・アロンソの事例=重大事故が起きて、マシン
が大破しても無傷でいられたのは、運転席の周囲には何もないため頭部を
動かして危険な衝突から守ることが出来た、ということになっているので
ただ単に安全装置を付けても逆効果かも知れないんですよね。

crash_alonso.jpg

時速300キロ以上で走るレーシングカーに安全装置を付ければ死亡者が
減ると考えるのは机上の論理なのかも知れません。

2016 F1全チーム&マシン完全ガイド 2016年 4/3 号 (オートスポーツ 増刊)2016 F1全チーム&マシン完全ガイド 2016年 4/3 号 (オートスポーツ 増刊)
雑誌

AUTOSPORT(オートスポーツ) 2016年 3/25 号 F1速報 2016年 3/24 号 [雑誌] AUTOSPORT(オートスポーツ) 2016年 4/8 号 [雑誌] F1速報 2016年 4/7 号 F1速報 2016年 3/10 号

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