地球温暖化による野生動物への影響 [地球環境・自然・宇宙]
餌が減ってしまったために熊や猪、猿、鹿などが山里どころか人里まで降りて
来て捕獲されたり射殺されたりする事例が相次いでいます。
一応、動物たちの言い分を想像すると熊も猪も人間を襲うという明確な計画性
を持って人里を徘徊しているわけではありませんので、騒がないで欲しいのは
やまやまだと思いますが、そこは野生動物なので自分の身を守るために人間に
戦いを挑む必要性も出てきてしまうということで、結論としては人間が悪いと
されることはなく野生動物が悪いと報道されてしまうのが残念でしょうね。
猟友会が出動して退治とか殺処分という表現に問題はあると思いますが、世間
の相当数の割合の方々は、食べるものが無くなって山から下りてきた困窮した
熊さんが動物を撃ち殺すことを楽しんでいる猟友会のメンバーによって無慈悲
に撃ち殺された上、解体されて毛皮と胆のう(熊の胆)が売り飛ばされ、肉は
猟友会のメンバーで鍋にされてしまうという事実に尾ひれの付いた話を信じて
しまっている部分もあって、山から下りてきてしまった野生動物をどのように
保護するかという部分でも世論は割れています。
実際には、自分自身にも命の危険がある野生の熊の探索と射殺という難事業を
日当数千円で引き受ける猟友会員は少なく、高齢化したハンターたちは、警察
や役場の要請で渋々引き受けているのが実情で、今の世の中では熊の毛皮や肉
熊の胆もそんなに高額で売れるものではないのが現状のようです。
熊は賢い動物なので罠を仕掛けてもかかることは少なく、逆に罠の方へ歩いて
いるような足跡を付けて、その足跡をバックして姿を隠した上で、ハンターが
来たら後ろから襲うなど、頭脳プレイで逆襲をしたりするので、熊狩りに参加
することを拒否する猟友会員も多いみたいなので、人里で偶然とはいえ人間を
襲った熊を追い詰めるのは難しいことになっています。
警察や役場には麻酔銃を使って眠らせて山奥まで運べば安全に熊を助けること
が出来るはずだ、というメールやファックスの苦情が寄せられてもいるみたい
ですが、麻酔銃で効果が出るのは約30分後なので、実際に熊が眠るまでは周囲
の人全員に危害が及ぶ危険があるので、人里の集落ではそんな危険なやり方で
住民に危害が及ぶようなことは避けなければいけません。
いろんな事情で熊を撃たざるを得ない猟友会の人達の立場も知ることは大切な
ことであるとは思いますが、ドングリ飢饉で餌のない熊を助ける方策も考える
ことが重要だという観点から山の中のドングリ不足で餌のない熊にドングリを
供給する、という趣旨で全国からドングリの提供を受け付ける団体もあるので
近くの雑木林にドングリがたくさん落ちていることをご存知の方は、そういう
団体のホームページを検索して、クマとハンターがそれぞれに傷つけ合わずに
済むように出来るのが一番だと思います。
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