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もうどく展・Remix 観察記-3 [イベント]

前回は生き物ではなく、菌茸類(きのこ)の話が長くなってしまいましたので
今回は元々の話題である毒のある生き物の話に戻すようにします。

毒キノコのレプリカを過ぎると、ミノカサゴの説明文はありましたが、実物の
姿がありません。おかしいなと頭上を見たら、円形の水槽に入ったミノカサゴ
が上から見下ろしている構図なんですね。

heavy-poison11.jpg

地域によっては、磯のタイドプール(潮だまり)に干潮に上手く対応できずに
取り残されたミノカサゴの幼魚を見つけることが出来るようですが、個人的に
ミノカサゴを海岸などで見かけたことはありません。


胸鰭、尾鰭が華やかな衣装を思わせる、きれいな魚なんですが鰭の先端に毒針
を持っているので、刺さると毒が注入されて痛い目をみます。
他の水族館でも飼育はされていますが、下から見上げる展示方法は見たことが
無いので視点を変えた展示はユニークで良いですね。
なかなか魚を下から見上げる機会ってありませんからね。

ミノカサゴと反対側の水槽に居たのが、ペルビアンジャイアントオオムカデと
いうムカデで世界最大級の大きさのようですが、ジャイアントですでに大きい
という言葉が使われているのに、さらにオオムカデというのは日本語の表現と
しては少々難ありだと思いますが、どうなんでしょうね。
ジャイアント大魔神とか、ジャイアント大馬場とか変じゃないですか。

heavy-poison12.jpg

heavy-poison13.jpg

平坂さんの動画では、咬む力が強いので毒自体は弱いと言っていましたが、毒
の強さ云々よりも足が何本も生えている虫(正式には昆虫ではないですが)に
咬まれること自体が嫌ですよね。

去年、寝ている時に足に上って来たトビズムカデを無意識に足でグリグリして
ゴムみたいになって死んでしまいました、その時に咬まれたところには痛みは
ありましたが足の裏だったので、念のためにマキロンを付けて寝たら翌朝には
完治していましたので、皮膚の柔らかいところ以外はそんなに痛くないのかも
しれないなと個人的な感想としては思いました。

民間療法として頭を潰して、咬まれたところに塗ると痛みが治まるという話が
ありますが、ムカデの毒に対して毒を塗っても中和はしないので、マキロンを
塗った方が効果はあると思います。復讐した気にはなるかも知れません。

今回の記事の最後はアメリカドクトカゲです。
画像をご覧いただけばわかるように、陰に隠れてこちら側を見ようともしない
全くやる気を感じない毒を持つ生き物です。

heavy-poison14.jpg

子どもの頃から爬虫類展とか、世界の危険生物展みたいなイベントで必ず登場
していたのが、このアメリカドクトカゲでしたが、当時からイベントの雰囲気
を盛り上げてやろうなんて意図は全くなさそうな状態でしたが、あれから相当
年月が経っていても、やはりケ・セラセラでした。

アメリカドクトカゲは、毒蛇のような毒牙が注射針のように鋭くとがって獲物
を襲うというわけではなく、歯でしっかりと咬みついた後、毒液を歯に沿って
流し込むという方法になっているので、毒が回るまでに時間がかかります。

そんなドクトカゲの唾液には人間の糖尿病の治療薬として、活用できる蛋白質
が含まれているので、臨床試験用に飼育されているみたいです。
毒があるからといって、ただ退治すれば良いわけでもないという生き証人的な
存在がアメリカドクトカゲかも知れません。


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コメント 8

とし@黒猫

ミノカサゴはレジャーダイビングで、しょっちゅう見かけます。
伊豆にも沖縄にもいます。
ダイバーは背びれのトゲに毒があると常識で知っているので
触りません。
知識のない釣り人が釣り上げて刺されると病院行きです。
by とし@黒猫 (2023-08-08 10:46) 

そら

アメリカドクトカゲはたしかに全くやる気が感じられません。
でもやる気はないけど、きちんと生を全うしている生き物は大好きです。魅力的ですね。
ムカデはだめですね。あれは駄目だ。
一年ほどですが、地方大学の寮に住んだことがあるのですけど、ムカデが登場するんですよ。初めて本物を見ました。本能にきますよね。ムカデと闘った数ヶ月でした…。でもsuzuranさまのお話に登場すると愛しき生き物に感じてしまいそうになりましたw
by そら (2023-08-08 17:43) 

suzuran

とし@黒猫さん:
コメントありがとうございます。

ミノカサゴは浅めの岩礁エリアの代表的な存在なので、海に潜る人には
ポピュラーな魚ですね。魚屋で売られていない魚は一般の人には未知の
領域なので、ひらひらしているのが釣れたら、喜んで触ってしまって
痛い目に遭うのも経験値を上げるには有効かと思います。

釣りブームとかで、あまり毒魚の存在を知らずに夜釣りに出かけて
ゴンズイに刺されたとか、エイに刺される事故も増えているみたいで
新しいことを始めるには危険なことだけは学習するべきですね。

by suzuran (2023-08-08 22:47) 

suzuran

そらさん:
コメントありがとうございます。

元々、毒をもつ動物は性格は温和なタイプなのが大半ですね。
戦うのが嫌で、身を守るための最大の防御として毒を持っているので
わざわざ攻撃的にアグレッシブに動く必要はないですから、静かに呑気に
お昼寝しているアメリカドクトカゲは己をよく知っているのでしょう。

ムカデは年に数回、家の中で遭遇します。
古民家並みの古い家で、近くには鎌倉時代から続く大きなお寺があって
森があるのでムカデが現れるのには好都合な場所なんでしょう。

以前は、大騒ぎしていましたが消毒用のアルコールをスプレーすると
一瞬で動きが止まってしまうことがわかったので、以前のように怖さは
感じなくなりましたね、咬まれてもマキロンで治ったのでスズメバチと
遭遇した時ほどの怖さは感じなくなりました。

足が多いのだけ見た目が嫌ですが、お釈迦様が可愛がっていたとか
ムカデは毘沙門天の使いなんて言い伝えがあったりして、昔の人たちは
ムカデを大切にしていたみたいですからね、逃げていくムカデを追って
殺すのは止めた方がいいかも知れないなと思ったりもします。


by suzuran (2023-08-08 23:16) 

溺愛猫的女人

ミノカサゴさんには伊豆の海でよく会いました。水中カメラのワイドポートに己の姿を映しては楽しそうにしてました。可愛かったな。
by 溺愛猫的女人 (2023-08-09 14:04) 

青い森のヨッチン

ムカデは見た目でもうダメです(NG)
幸いなことにど田舎に住んでいても人生で生ムカデは1,2回くらいしか見ていません。
学生時代に山登りをしていた時はやはり刺されたら刺した虫を潰して幹部に塗りこむと良いというのは言われていましたが実行に移す気もなく・・
ミノカサゴって毒があるのですね空自のアグレッサー部隊のF-15にミノカサゴ迷彩というのがありました。
仮想敵機役なので危険生物がモチーフとなっていたんだ。
by 青い森のヨッチン (2023-08-09 15:11) 

suzuran

溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。

ダイビングをする人にとっては身近な魚なんですね。
堤防からの釣りでミノカサゴは釣れたことが無いので、水族館の水槽の中
でヒラヒラしているのを見るだけです。

ゴンズイやハオコゼのように、小さいけれど毒の強い魚は獲物に適した
釣り方が上手くできない人(自分)がよく見るような気がします。

by suzuran (2023-08-10 23:39) 

suzuran

青い森のヨッチンさん:
コメントありがとうございます。

ムカデが餌として好むのはゴキブリなので、ゴキブリが出没する家には
大きなムカデが出ることが多いみたいです。
走るのが速いゴキブリを捕食するのですから、ムカデの動きが速いのは
そういうことなんだろうなと妙に納得しました。

ムカデに咬まれたらムカデを潰して使うというのは、各地域ごとで民間
療法として伝わっているということのようですね。
ただ、毒を持って毒を制するという事実はないので、実際にやった場合
患部の被害を拡大するような気がします。

さりげなく危険生物をモチーフに使うあたり、なかなか航空自衛隊も
気の利いたことをしますね。

by suzuran (2023-08-10 23:45) 

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