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ドラゴンへの道【1972年・香港映画】U-NEXT 見放題 [シネマクラブ]

香港映画(カンフー映画)を日本に定着させた功労者の一人であると個人的に
思っているブルース・リーが、監督、脚本、武術指導、主演までこなしたのが
「ドラゴン危機一発」「ドラゴン怒りの鉄拳」に続いて、三作目の主演作品に
なる「ドラゴンへの道」で、ダブルヌンチャクなど話題の多い映画でした。



今年はブルース・リーが亡くなって50年という節目の年です。
1973年7月20日、台風が近づいて荒れた天気の夜、香港のクイーンエリザベス
病院に昏睡状態の男性が搬送され、手当ての甲斐なく死亡が確認されました。
生まれたのは1940年なので、もし存命だとしたら83歳ということになるため
昨年亡くなったジミー・ウォングよりも3歳年上になります。
そんな経緯があり、久し振りにブルース・リーの映画を観ました。


ブルース・リーの共演者の中でも、もっとも人気があった女優はノラ・ミャオ
そのノラ・ミャオ(役名チェン)がローマで経営するレストランが地上げ屋の
嫌がらせを受けているということで、それを解決するために、ブルース・リー
演ずるタン・ロンが助っ人(用心棒)として香港からローマを来訪するところ
から、お話はスタートします。

空腹のためにレストランに入りますが、英語が話せないということでメニュー
を指差して注文しますが、スープばかりが5皿も出てきて、その後はトイレに
ばかり行くために、事情を知らないまま迎えに来たチェンに呆れられるという
お間抜けキャラを演じていますが、闘いの場面になると最強のカンフー俳優の
本領発揮ということになります。



古い映画なのでネタバレということもないかと思いますが、味方と思って信頼
していたコックが地上げ屋のボスとグルだったという話ですが、この映画では
ブルース・リーのアクションを見せるのがメインテーマだと思いますし、脚本
を書いて監督したブルース・リーもそう考えていると思います。
ということで、ストーリーは単純で捻りも解明すべき謎もありません。

香港映画初のローマロケを敢行ということになっていますが、予算がないため
正式にローマ市の撮影許可も取ることなく、ロケハンとしてローマ市内を撮影
して、チャック・ノリスとの激しい闘いの場面もコロッセオのスチール写真を
貼ったスタジオで撮影されています。



今なら問題になりそうですが、当時の香港映画は業界自体に、中国マフィアが
入り込んだりしているアンタッチャブルな世界だったので、撮影の経緯などに
ついて騒がれることはありませんでしたね。

ブルース・リーの死後、最後に日本公開されたのでとても人気がありましたが
本当の最期の作品(完成した作品)は「燃えよドラゴン」です。



ここから後は「燃えよドラゴン」から「死亡遊戯」の話です。
「ドラゴンへの道」の完成後、「死亡遊戯」の撮影に入りましたが、アメリカ
のワーナーブラザースからオファーがあり、ハリウッドメジャーの映画として
製作する「燃えよドラゴン」を優先するために、クライマックスシーンだけを
撮影して「死亡遊戯」の製作は中断されていました。

ブルース・リーの体調があまり良くない中で「燃えよドラゴン」の撮影は終了
編集作業に入った後にブルース・リーが急死するという大事件が起きます。
ブルース・リー自身は完成した映画は見ていませんし、アメリカや日本で予想
を超える大ヒットをした事実も知らないままシアトルで眠っています。

「死亡遊戯」は未完成部分を付け足す形で公開が噂されていましたが、デマが
大半で幻の作品として終わる懸念がありましたが、「燃えよドラゴン」の監督
であるロバート・クローズが生前のフィルムを繋ぎ合わせて、監督が創作した
ストーリーで、体型が似た役者やカンフーの型を真似できる役者など、複数の
俳優の演技によって完成したのは1978年のことでした。

「燃えよドラゴン」にも出演していたボブ・ウォールやサモ・ハン・キンポー
など所縁のある出演者(サモ・ハン・キンポーは、武術指導・演出も担当)が
出演した他、ブルース・リーの弟子で、バスケットボールのスター選手だった
カリーム・アブドゥル・ジャバーとの身長差のある闘いは、映画の公開前から
有名なシーンになっていましたが、日本以外ではヒットしませんでした。



ブルース・リーの本は写真集も含めて何冊も持っていて、その内容はほとんど
暗記するぐらい読み込んでいましたが、今は手元に全くありません。
あの貴重な本はどこへ行ってしまったのか、思い出せないのが不思議です


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