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悪魔の沼【1976年・アメリカ映画】U-NEXT 見放題 [シネマクラブ]

「悪魔のいけにえ」で、カルト的な人気を得た、故・トビー・フーパー監督が
メジャー映画会社から100万ドルの予算を得て製作したホラー映画。

最初に観たのは中学生の時の映画館で、「ジョーズ」の大ヒットにより動物の
登場するパニック映画が雨後の筍のごとく出ていた頃で、今だったらB級扱い
されそうな題材の映画ですが、正月映画としてアメリカよりも先に公開されて
当時の記憶(曖昧な部分もありますが)では、かなり立ち見客がいました。



特に記憶に残っているのは、出入り口のドアの横で立って見ていた男性がワニ
に人が食われる場面で、バタッと倒れてしまい、映画館の関係者や周囲の人々
が助け起こしてロビーに運んだことですね。今の映画の方がメイク技術も進化
していますし、CGもあるので、より刺激的な映像が観られますが、当時の技術
の殺戮シーンでも失神する人がいるぐらい純情だった時代だったみたいです。


大人の男性が昏倒するのを間近で冷静に見ながらも、特に夢に見るほどの怖さ
は感じなかったので、かなりスレた少年だったのかな…自分。
当時、一番グロいと感じたのは「グレートハンティング」だったので、それに
比べれば刺激が少なかったのでしょう。

出演者は変質者的な悪役が多いネヴィル・ブランドがモーテルのオーナー
なぜか、オードリー・ヘップバーンとの結婚歴もある名優メル・ファーラーも
大鎌で殺されてしまう役で登場し「悪魔のいけにえ」でチェーンソーを持って
追ってくる男から逃げ延びたマリリン・バーンズは、この映画でも、最後まで
生き延びて助かる役で出演しています。

ストーリーは、町はずれのモーテルを経営するジャッドという男が建物の隣の
池でワニを飼っていて、モーテルに来た客の中から、自分の好みの女性を襲い
暴行の末にワニの池に放り込んでエサにする、気に入らない男もエサにすると
いうサイクルが何度か繰り返されるので、そういう内容に嫌悪感を持つ人には
全くお勧めできない退廃的なホラー映画です。

ネタバレというほどの綿密なストーリーはなく、女性の裸のシーンがあったり
人がワニに食われたり、ジャッドに大鎌で殺害される様子が淡々と続いていく
という単純ですが、クエンティン・タランティーノが好みそうな映画です。



夜のシーンが多くて、ワニがあまりはっきりと映らない辺りは「ジョーズ」を
参考にしたのかな?という感じはありますが、そんな縁があったのか、後年は
「ポルターガイスト」で、スティーブン・スピルバーグから指名を受けて監督
を担当したりしてはいましたが、年齢的にはスピルバーグ監督よりも年長者で
2017年に亡くなっています。

この映画の宣伝では、映画の内容が事実に基づいていることを強調して、今を
遡ること100年程前にテキサス州で、酒場を経営していた男が。敷地内の池で
ワニを飼育し、酒場で働く女性や知人女性などをワニのエサにしていたという
話がパンフレットかチラシで紹介されていたような記憶があります。

事件が発覚後、池をさらったら池の底から無数の人骨や歯が回収されたという
ことが書いてありましたが、その後の話ではワニに女性を食べさせていた事実
を裏付ける証拠は得られていないということで、女性を殺害していたのは確実
ですが、ワニに食べさせていたかはわからないみたいです。



「悪魔のいけにえ」ほどは衝撃的ではないですが、人が大きな鎌でザクザクと
殺されて、ワニの池に突き落とされる様子を、映画だと割り切って楽しく見る
ことの出来る人にはお勧めの映画です。


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