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大好きな日本映画・蒲田行進曲 【1982年・日本映画】U-NEXT 見放題 [シネマクラブ]

最近の映画はドラマを長尺にしたような作品がほとんどで、中にはドラマより
内容の薄い映画があるので、個人的には問題外だと考えています。

但し、現在の映画を好きだという人もいるわけですから、私の考えが正しいと
主張するつもりはありませんので、現代映画の魅力を全否定するものではない
という点は、ご理解いただけたらという感じです。



現在、日本の映画会社は東映・東宝・松竹が残っていて、映画の製作は続いて
いますが、東映は極道映画のイメージ、東宝はゴジラ=怪獣映画のイメージが
強いことから、純粋に日本映画というと松竹映画をイメージします。


松竹映画と言えば、フーテンの寅さんが主役の「男はつらいよ」シリーズとか
「釣りバカ日誌」「必殺」「家族はつらいよ」なんて作品が定番というような
イメージがありますが、そんな松竹映画の中で私が好きな作品は何年経っても
銀ちゃんとヤスの名コンビ?に小夏が絡む「蒲田行進曲」なのです。
※実際に作ったのは角川春樹事務所で、松竹は配給担当です。



ギンギラの派手な外車を乗り回して、女優を手玉にとって大物俳優を気取った
銀ちゃんが、実は相当の小心者であり、大部屋俳優の取り巻き連中になにかと
盛り上げてもらわないと、自分に自信を持つことすら出来ないダメ男だという
設定に、まずは笑える映画ですが、その後の展開でアクションあり、人情劇も
ありの日本映画の面白さを凝縮した映画だと思います。

名もない大部屋俳優で、命がけのスタントを何本も掛け持ちしないと、自分の
奥さんとの病院代(妊娠しているので)生活費も稼げないヤス。

その窮状に応える形で、高額の仕事を殆どヤスに振り分けているシーンなどの
見過ごされてしまうような小さな場面を丁寧に表現して、さりげなく映画現場
の情を感じさせてくれる演出に温もりを感じますし、スタントシーンでは当時
もっとも派手なアクションを演じていた、千葉真一、真田広之、志穂美悦子が
友情出演というノーギャラ待遇なのに、それぞれに迫真の演技を見せてくれる
サービス振りに監督と俳優たちとの信頼と絆を感じて、映画を愛する人たちが
映画を作っている、という印象を非常に強く感じた映画でもありました。

語り継がれる階段落ちのシーンは、当時、高校の演劇部にいた私が後輩たちと
真似をして、今でもしっかりと演劇部時代の思い出として残っています。

言葉は荒くても他人を思う気持ちをそれぞれが共有して、誰一人として悪役が
いない、そしてまた誰一人として死なないのに、心から感動できる映画なんて
そんなにあるものではないと思いますので、私はこの映画が大好きです。

若い世代の方々には理解できないかもしれませんけどね。


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