SSブログ

カテキンに抗酸化作用は認められない [健康・医療]

日本人は緑茶を飲んでいるので健康を保つのに有効だという説が一般的にあり
多分、ほとんどの人は緑茶は健康飲料だと思っていますよね。


新型コロナウイルスの拡散で、こういうCMが増えました。

CMでも、わざわざカテキンの含有量を増やしたトクホ飲料も宣伝されていて
抗酸化作用によって活性酸素を抑制して細胞の老化を防ぐ効能もあるというと
されていますが、よくよく説明を読むと「血中コレステロールを減らす」とか
「脂肪の吸収を抑えて排出を増加させる」ことによって、健康増進に役立つと
いう表示はありますが、抗酸化作用は正式には書かれていません。


民間伝承的に茶葉を一緒に封入すると腐敗を防ぐとか、そんな経験に基づいた
話はありますが、科学的に抗酸化作用があるという証明を正式に表示している
製品はないのが実際のところで、今までお茶には抗酸化作用があるらしいよと
いう人の話を鵜呑みにしていたことに気付いた次第です。

何故、そういう話になったのかというとチューリッヒ工科大学の教授の研究で
緑茶成分のカテキンには抗酸化作用はないことが明らかになったということで
緑茶のカテキンを線虫に使って実験をしたところ、カテキンを吸収すると線虫
は酸化ストレスが高まる(真逆の効果です)ことが判明したようです。



酸化ストレスが高まった線虫は抵抗力が強くなり、結果としてカテキンを投与
されていない線虫よりも長生きをしたということで、だったら健康には有意義
だということになるのですがカテキンの効果は別の側面から作用していた、と
いうことがわかったわけです。

単純に言うとカテキンは抗酸化作用があるのではなく、酸化作用があるために
体内の細胞は、カテキンの酸化作用に抵抗することによって、酵素を分解する
遺伝子を活性化させることが出来るため健康になることがわかりました。

お茶を飲むことで健康になるのではなく、お茶を飲むことによって体内の細胞
が痛めつけられるため抗酸化能力がより強力になって、外部からのウイルスや
病原菌に対する抵抗力が高まることで、健康になるわけで一種のスパルタ教育
と言うか、負荷を高めることで能力が上がる筋力トレーニングみたいなことが
身体の中の細胞レベルで起きているみたいです。


カテキンはお茶を飲むことで接種するぐらいが丁度良いかと思います。

カテキンに抗酸化作用はありませんが、抗酸化抵抗力は高まりますのでお茶を
愛飲することに問題はないことは確認できましたが、高濃度なカテキンを常用
していると、肝臓などの抵抗力には限界があるために健康を害することになる
と指摘されていますので、カテキンサプリ(緑茶成分を濃縮したようなタイプ
の健康食品)の使用まではしない方が良いかと思います。


nice!(31)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 31

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント






Copyright (c) 2013-2021 suzuran All right reserved