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大人の社会見学 飛鳥編-4 [おとなの社会見学]

近鉄のフリー切符で明日香村内を巡回する赤かめバスを利用して、停留所毎に
散策をしようと考えていましたが、平日だと一時間に一本しか走っていないと
いうことに気付いて、バスを待つよりは歩いた方が前に進むからと石舞台古墳
から天武天皇・持統天皇陵まで歩いたわけですが、この天皇陵から高松塚古墳
までは坂道を登り続けなければならないということと、せっかく買ったフリー
切符がほとんど意味が無いことになってしまうので、一区間だけですがバスで
高松塚古墳まで移動しました。



高松塚古墳は1970年に地元の人によって偶然発見され、奈良県立橿原考古学
研究所が発掘調査を行い、彩色壁画(飛鳥時代の当時の様子も想像できる)が
発見されて国宝に指定され、実物の壁画はカビによる浸食と経年劣化の防止を
理由に修復と空調設備による温度と湿度の管理が行われ、密封状態にしてある
ため石室内を見ることは出来ません。


壁画自体は2007年に取り出されて、修復作業が行われ、2020年3月から事前の
予約制で公開されているみたいですが、なかなか予約を取っていくのは難しい
と思います。(レンタカーを借りても時間が読みにくいです)



高松塚古墳の石室内の保存作業では作業員の不注意により、何カ所かで壁画に
傷が付いたり、漆喰の剥離があったりして、作業者に対する杜撰な作業指示が
問題だとして文化庁に対して批判がありましたが、そもそも傷を付けたことも
二年間隠していたみたいなので、安倍晋三や菅義偉のような隠蔽・改竄でこと
を済ませようという官僚は昭和の時代からいたみたいです。
政治家と公務員が必要な仕事をしない国とは、随分と残念な国ですな。

古墳本体の近くに高松塚壁画館があり、石室内部の壁画を模写した壁画を見学
出来るようになっていますが、この模写の壁画も写真撮影は禁止のため、この
記事では高松塚古墳で撮った画像はありません。



石室内には女子群像と男子群像、東、西、北の壁に四神と、天井部分に星座が
描かれていて、古代中国(唐)の占星術(皇帝に仕える占星術師が天命を導き
皇帝の判断を助けた)や高句麗の古墳群にもある陰陽術、五行思想との関連性
が指摘されています。



四神とは、ペ・ヨンジュン主演の韓国歴史ドラマ「太王四神記」で重要な役割
を与えられていた【玄武】【青龍】【白虎】【朱雀】のことで、中学生の頃に
教科書で見て、いつかは奈良まで見に行きたいと思っていて、今回で四回目に
なりますが、模写でも見入ってしまいます。

そんなわけで、被葬者についても多くの意見が出ていて、天武天皇陵に近いと
いうことで、天武天皇の皇子の中の誰か、という説もあれば、天智天皇の頃に
交流のあった百済の王族、百済が滅ぼされた後から交流が始まった、高句麗や
新羅などから亡命してきた王族などの見方もあります。

盗掘はされていましたが、被葬者の遺骸は残っていたため40代から60代の人
であることは推測されている他、古墳が造られたと藤原京期694年から710年
の間とされているので、その頃に活躍した人物だということになります。

実際のところ、被葬者が確定しているのは天智天皇陵と天武・持統天皇陵だけ
で、その他の天皇陵はあくまでも宮内庁が古文から推定しているだけです。
天皇陵は調査をしてはならないという、ここでも科学が否定されている日本の
反知性主義が真実を知ることを阻んでいるわけです。

とりあえず、高松塚古墳は何度行っても、また行きたいと思うところです。
以上で大人の社会見学の飛鳥編は終了です。


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