トラブル時に現れる人間の本性 [日本社会の闇]
事故があり、長時間新幹線が不通になったことがありました。
その日、私は姫路方面に行く用事があって、ダイヤの乱れを報ずるニュースや
JR東海の運行情報などをチェックしながら次善の方法を実行するタイミング
を計っていたわけですが、どうも動きそうにないぞという判断をして、在来線
(東海道線)を乗り継いで、京都までたどり着きました。
その日は週末の金曜日で、単身赴任されている方々が週末に、ひと時の家庭の
安らぎを求めて家路につく日でもありますから、通常でも夕方からは新幹線の
指定席が取り難くなる曜日であり、全席が自由席に変更されたことによる混乱
も理解できないことではありませんが、翌日、姫路で合流した人の話によれば
停車中の車内では相当の混乱があったということでした。
基本的に新幹線など特急列車ではダイヤが乱れて二時間以上の遅れが出ている
場合には、指定席という概念は消失して特急券は払い戻しの対象になっており
グリーン車以外は全てが自由席になっています。
が、それにも関わらず車内では、先客(自由席なので先着順です)がいるにも
関わらず、この席は自分の指定席であるから席を譲れと主張する御仁が何人か
いたという話を聞きました。
構内放送でも、車内放送でも、全席が自由席である旨のアナウンスが行われて
大多数の人が多少の不条理感を持ちつつもルールに従っている、その車内にて
失効した権利を主張する人というのは、基本的な疑念として、日本語を正しく
理解できる社会人の対応なのかということを当事者は考えた方が良いです。
同様に、架線トラブルが発生して電車の動力源が停止している状況で、駅員や
車掌に対して、なんとかしろと大声を出したり、真っ赤な顔をして詰め寄る人
もましたが、車掌や駅員、さらには運転士だろうが駅長や、JR東海の社長でも
止まっている新幹線を動かせる人なんて誰もいないのは子供でも分かるわけで
猿のように騒いでいる姿を見るのも鬱陶しいのが実際のところです。
駅の切符売り場のところには、必ず運送約款というルールが張り出されていて
切符を購入する乗客は約款を理解しているという暗黙の了解があるのですから
無意味に(特に女性や若い駅員・車掌に対して偉そうにモノを言うおっさんが
目立ちますね。)叫ぶという知性のなさを曝け出す行為は、恥ずかしいだけの
ことなので厳粛に慎んでもらいたいです。
トラブルの時に人間の本性が現れるという典型的な事例だと思いますが、声高
に自分の権利ばかりを主張することの浅ましさを、第三者として冷静に見ると
いうことも時には大切であり、自分を冷静に客観視できない人は外出すること
もしないでもらいたいと個人的に思います。
適切にルールに従って権利を主張することは大切です。
ただ、駅係員や車掌にも感情がありますし、技術的にすぐに対処できない問題
を必要以上に責められ続けても、自分にはなにも出来ないのですから、あまり
しつこいクレームには、それなりの反抗心が芽生えるの人間です。
そんなことはプロとして云々という人もいるかも知れませんが、本来なら乗客
の側にもマナーとモラルが求められるわけで、そういう意味ではプロの乗客で
あることがスマートでクールな乗客だと称賛されることになりますよね。
そういうふうに考えるのは難しいことなのでしょうか。
乗客とのトラブルで殴られると手当が出るというのはJRでしたっけ?
おかしな人間が増えたので殴られるだけでは済まなくなると大変ですね
by 青い森のヨッチン (2021-01-28 19:46)
青い森のヨッチンさん:
コメントありがとうございます。
乗客とのトラブルで危険手当が付く会社はわかりませんが、男性・女性
に限らず駅員に対する暴力、暴言は減っていないようですね。
鉄道会社側も「お客様」なんて対応は止めて、警察への通報、加害者の
公表に踏み切れば良いと思います。
少数の人間のイライラの発散のために大多数の人間が不快な思いや恐怖
を感じるなんてことは、あってはならないことです。
by suzuran (2021-01-30 00:23)