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ブラックパンサーが興行成績3位に [シネマクラブ]

マーベルのスーパーヒーロー映画として初めてアフリカ系俳優が主演した
という部分が話題になっただけでなく、韓国の釜山で大規模な市街地ロケ
を敢行し、いろいろな視点から注目を集めた映画「ブラックパンサー」が
アメリカ地区(アメリカ・カナダ)での、「タイタニック」の興行成績を
抜いて、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「アバター」に続いての
第三位にまで躍進したことが報じられています。



アメリカ地区での興行収入が日本円換算で約710億円、世界での興収は
約1400億円になっていて、今年の映画では現時点で一位です。
ジュマンジの新作がハイペースで観客を集めていますし、7月13日には
ジュラシック・ワールドの新作も控えていますので、最終的に今年一番の
観客動員をする映画が何になるのかは判りませんが、当初の予想を超えた
という意味では「ブラックパンサー」のヒットは別格だと思います。




アカデミー賞の受賞者が白人の男性ばかりで占められるようになったこと
から「白いアカデミー賞」と揶揄されるようになったのが、二年前だった
でしょうか、アメリカ映画では白人と有色人種、男性と女性、時には性別
を特定しない人も出演する場合もありますが、とにかく差別に対する問題
意識を強く持っているはずのアメリカでも、アカデミー賞のような権威の
ある賞の受賞者を選ぶ時は、意識的なのか無意識なのかはわかりませんが
白人を選ぶということが慣習化してきたが故に問題提起されたと思います
が、実際に黒人をヒーローとして設定したらどうなるのかを具現化したら
これだけのヒット作になったというのがアメリカ社会の現実だったという
見方をするべきなのかは、まだちょっと保留したいです。

アメリカの白人の割合がどうだとか、今年になってからも武器を持たない
黒人が白人の警察官に射殺されたとか、人種間の問題はかなり根が深いと
思いますので、黒人がヒーローの映画がアメリカで大ヒットしたから実は
アメリカでの黒人に対する見方は差別的ではないというのは、あまりにも
単純すぎると思ってしまいます。

もちろん人種間、性別間の憎悪を煽り立てることに意味があるなんて全く
思いませんが、「ブラックパンサー」がヒットした要因が黒人がヒーロー
を演じたからだと見ているようではまだまだな気がします。



映画として面白い作品だから、ヒットしたと思いますし、個人的には主役
の人種によって観たいか観たくないかを考えたことはありませんし、黒人
が主役なのにヒットしたという見方をしている方に違和感を感じます。

娯楽作品のヒット要因を考えるときに、特定の人種に対する偏見が議論の
キーポイントになっている時点で、差別社会は廃れることなく続いている
ということを証明していると思いますが、どうなんでしょうね。


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