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角川映画祭・東京で開催中 [シネマクラブ]

1976年の「犬神家の一族」の公開から40年が経ち、角川春樹事務所
として当初は製作を開始した角川映画を一挙に上映する角川映画祭という
イベントが角川シネマ新宿で、7月30日から9月2日までの約一か月間
実施されています。

名古屋、大阪、福岡は順次実施ということですが、単館興行の上に期間も
限定されているのでなかなか全部を観ることは難しいですよね。

kadokawa-cinema.jpg

今で言うところのメディアミックスの手法で映画とノベライズ(小説)を
組み合わせて、映画の公開に合わせて角川書店のキャンペーンを実施して
横溝正史や大藪春彦、森村誠一などの小説が売れて、映画もヒットしてと
いうビジネスを展開したことから、映画を商売道具にしたことを批判する
意見もありますが、製作費をケチった陳腐な自己満足映画を新聞を主体と
した宣伝で騙されて見せられるというのが当たり前だった映画興行を自社
が発行する雑誌(角川書店はバラエティという雑誌の中で角川映画の製作
進行状況を毎月掲載していて、私は毎号買っていました。)で、事細かく
伝えてくれていた角川映画はビックリ箱のような外れがなかったので映画
を観る資金が潤沢にない中高生時代には逆に信頼感がありました。


角川三人娘と呼ばれていた薬師丸ひろ子、渡辺典子、原田知世の新人三人
と、夏八木勲、真田広之、草刈正雄、千葉真一、古尾谷雅人など、役者は
割と固定的でしたが、佐藤純彌、深作欣二などのベテラン監督から新鋭の
大林宣彦、井筒和幸、相米慎二など多彩な監督を起用していて、映画の幅
が広くて角川映画は好きな映画が多かったです。



確かに木工細工の角が丸まっていないみたいな感じの荒っぽさがある点も
あったように思いますが、たのきんトリオとか、観客を舐めているとしか
思えないような企画で映画を作っている東宝や東映の子供にはレゴでしょ
みたいな決めつけのないワイルドっぽさが角川映画の魅力でした。

が、一日に四本映画を観たりしていたこともある私でも、さすがに金銭面
と時間的な制限があるのと、角川映画の後期になってくると角川映画以上
にワイルドな展開の台湾・香港映画やアメリカのB級映画が好きになって
しまったので、全部を観ていたわけではありません。

それでも、角川映画と聞くと、高校の頃に恋人未満の女の子と一緒に観た
映画とかが何十年もの時を超えて、あの時の記憶が瞬時に蘇ってくるのが
すごいなぁと思うわけですよ。

今の若い世代の人はネットのオンデマンドとかで映画を観る人も多いかと
思いますが、年齢を重ねても一緒に映画を観て手を繋いだ記憶とかがポン
と思い出されて、懐かしい気持ちになるので、時には好きな人と一緒にね
映画館に出向いて思い出を作るのも良いものだと思いますよ。



そんな感じの思い出がいっぱいなのが角川映画なのですね。
名古屋で上映される時に行きたいなと思いますが、一本1000円という
お値段はちょっと高くないですかね。

以前は三本立てで500円なんて感じの名画座と呼ばれる二番館、三番館
(ロードショー上映の終わった映画を何本か纏めて見られる映画館で映画
の勉強をするのに最適でした)がありましたが、今は見かけませんね。
せめて二本で1000円ぐらいにしてくれたらいいのにと思いませんか?

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