台湾からの観光客に人気の正露丸

大幸薬品（ラッパのマーク）の正露丸という薬品は有名なので、かなりの人が
認知していると思いますが、何の薬なのかご存知でしょうか？
食あたり、水あたり、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃腸風邪などが適応とされている
主に下痢止めの万能薬的な薬です。



特に若い世代の人には正露丸という名前自体が古臭いというイメージがあるか
と思いますし、臭いが相当あれなんで飲んだことのない人も多いかもです。
基本的には下痢止めと認識されていますが、虫歯の痛みにも効くという用法が
かかれているので、なぜ下痢止めが？と思ったこともありますが、この辺りの
話を書くと、かなり長くなるので割愛します。

元々、正露丸という薬は「日露戦争」の時に陸軍が開発して兵隊に携行させた
という歴史のあるもので、陸軍が薬品の名前を付けた際には、ロシアを征する
という意味で征露丸いう文字を当てていたぐらいです。



それが故に、古い歴史があるということで普通名称とされているため、この薬
には商標登録は認められず、大幸薬品以外の製薬会社からも正露丸は販売され
その商品名を使うことに問題はありません。

という正露丸の話はともかくとして、この薬は台湾からの観光客に非常に人気
があるという話がありました。（以前に聞いた話なので今は分かりません）
ただ、空港の薬局で販売する商品の中では今でもよく売れているみたいです。

この薬の主成分のクレオソートは単純に言えば強力な消毒薬です。
クレオソートはシロアリ防除の薬としても使われているぐらいですから、日本
以外の国では人間用の薬品としては認められていない薬とされています。
※ クレオソートでも石炭を原料としたコールタール系のクレオソートと木炭を
　 原料とした木クレオソートがあり、正露丸の原料になっているのは石炭原料
　 の木クレオソートと大幸薬品のサイトで説明されています。
　
正露丸は危険な薬だという意見もありますが、今回の話はそこの部分の追及が
テーマではありませんので、成分の話はスルーします。

基本的に海外では発売禁止の薬というところから話を続けることにします。
台湾では正露丸はよく効く薬として人気があるようですが、台湾の薬局で国産
の同じ成分の薬が買えないので、台湾から日本へ旅行した際の重要なお土産品
として正露丸はリストアップされているようです。



ただ、台湾からの観光客にとっての正露丸とは、あくまでもラッパのマークの
大幸薬品の正露丸が信頼できるブランドであって、それ以外の正露丸を棚から
出すと、贋物だから要らないと言われるという話も聞いたことがあります。

なお、正露丸が危険なのかはともかくとして、下痢は体にとって良くないもの
を排出するために起きる防御反応の一つなので、食中毒菌などの病原菌を体内
に残してしまう下痢止めを安易に使うのは避けるべきだと思います。

以前、一緒にマニラに行った人が危険だから氷の入った飲み物を飲むなと注意
したにも関わらず、氷の入ったビールを飲んで腹痛を起こしました。

下痢と嘔吐と全て揃っていたので、ミネラルウォーターと経口補水液の粉末を
買ってきて飲むように言いましたが、下痢の時に水分なんか取ったらダメだと
拒否されて、医者でもないのにと悪態をついて、日本から持ってきた正露丸を
飲んでいましたが、結局は発熱までしてホテルのドクターに一日入院して病院
で輸液（点滴）をしないと治らないとまで言われました。



素直に補水液を飲んで出すものを出せばもっと早く治ったのにと思いましたが
自業自得なので何も言いませんでした。
結局、フラフラしながら最後の日にスープだけ飲んでマニラから帰りましたが
もちろん、その後は一緒に旅行しようなんて思いませんでした。

ということで、下痢止めを病気を治すための薬だとは思ってはいけませんね。
その場の症状を抑えたら、根本的な原因を調べて適切な治療をしないと病気は
悪化するばかりですよ、と正露丸をお土産にする人に言いたいです。

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