ホンダが正式にF1に復帰【2026年】

2020年に休止ではなく、完全撤退だと宣言して、ホンダはFormula-1からの
撤退を選択し、2021年のマックス・フェルスタッペンのワールドチャンピオン
を花道に撤退するはずでしたが、実際には2022年からはHRCのバッジをつけ
そして2023年からは「HONDA」としてエンジンを供給しています。



ホンダが撤退するという話を聞いた時、カーボンニュートラルに注力するため
だという理由を本音だとは思わなかったので、原資と参戦理由（ホンダという
ブランドの訴求効果）について、株主の了承を得ることが出来れば、復帰する
だろうとは思っていたので、2026年から復帰するという発表自体に驚きはなく
ああ、やっぱりねと思いました。

個人的な見方ですが、撤退を発表した八郷社長はホンダイズムを継承する器に
なかった（本田技術研究所にも関わっておらず、故・本田宗一郎氏のレースに
対する情熱を理解していなかったのではないか？）と思うのに対し、その後継
となった三部社長は、本田技術研究所社長を経ていることから、F1に参戦して
勝つことに意義を感じているのではないかと勝手に思っています。



2021年にマックス・フェルスタッペンが優勝、2022年はコンストラクターズ
とドライバーの完全制覇、2023年も圧倒的とは言えないもののドライバーの
タイトルはマックス・フェルスタッペンが大きくリードしています。

空白の時を経て復帰したマクラーレンとの協業は、マクラーレンのシャシーも
セナ・プロの時代とは全く違って戦闘力のないものだったこともあり大失敗に
終わり、ザク・ブラウンやフェルナンド・アロンソに散々毒づかれての撤退と
いうことになりましたが、失敗の一つの原因はマクラーレンと協業のはずにも
関わらず、マクラーレンの仕様に合わせなければならないという一方的な条件
を飲んでしまったことにあるというのは大方の見方でした。

マクラーレンを離れて、トロロッソとの協業になり、双方の意見を調整しつつ
開発を進めるという方向にしたことで、トロロッソからアルファタウリに改名
したチームは、イタリアGPでピエール・ガスリーが優勝し、久し振りのホンダ
の優勝が現実になり、レッドブルにもホンダ製のPUが搭載されて、常勝時代を
再現することが出来たわけです。

ホンダがF1に完全復帰するにあたり、レッドブルのクリスチャン・ホーナーは
いづれホンダが復帰することがわかっていれば、レッドブルパワートレインズ
を設立することは無かったと言っているぐらいなので、ホンダに対する信頼は
相当なものであったということですよね。

2026年のレギュレーションの変更に合わせて、エンジンを開発するメーカーに
ホンダは早々に名乗りを上げながら、2026年から復帰するかは未確定であると
煮え切らない態度を示してきたことで、今年、レッドブルはフォードと提携し
レッドブルパワートレインズが製造する内燃エンジンとフォードの電装部品で
2026年以降はレースを戦うことを表明しました。



その後でホンダはアストンマーティンとの提携と2026年からの完全復帰を発表
したわけで、その時の個人的な感想を一言でいうと「間抜け」と思いました。

これから10年はどうなのかわかりませんが、少なくとも2026年の時点で最速
のドライバーはマックス・フェルスタッペンで間違いないでしょう。
フェルナンド・アロンソとのわだかまりはない、なんてカッコつけていますが
そもそも年齢的にも2026年にフェルナンド・アロンソがトップドライバーで
あることは絶対にあり得ないと思います。

勝ちに行くつもりなら、マックス・フェルスタッペンが長期の契約をしている
レッドブルと続けるのが最適解のはずですが、いつまで経っても煮え切らない
態度の彼氏に愛想を尽かして相思相愛のはずの彼女は、全く別世界から現れた
彼と結婚してしまったということで、何か詰めの甘さというか、決断力の鈍さ
みたいなことを感じたのでした。

とはいえ、時間は元に戻せませんから2026年にレッドブルと対抗しうるチーム
をアストンマーティンと作らなければならないわけですよね。

フェルナンド・アロンソはいないと考えるのが妥当でしょうが、噂に上がって
いる角田裕毅が屋台骨を支える存在になっているかは、まだなんとも言えない
のが実際のところで、シャルル・ルクレールとかピエール・ガスリーなど現在
チームのトップドライバーになっている若手を獲得できるかが課題かな。

オーナーの息子以外に取り柄のないランス・ストロールをトップドライバーに
するのも宝の持ち腐れみたいな気がするので、ホンダの推薦で角田裕毅の移籍
が実現するのであれば実力がありながら、なかなかマシンに恵まれない現在は
アルピーヌのピエール・ガスリーを連れてきたらどうなのかな。

レッドブルに対する対抗心も人一倍あるでしょうし、角田裕毅とは仲良しだし
勝てるチームになるんじゃないのかな？と個人の願望を書いて終わります。

タグ：F1 ホンダ レッドブル アストンマーティン ピエール・ガスリー

コメント 2

大変詳しい解説ありがとうございます。
ドライバーとの相性は重要ですね。
by lequiche (2023-06-11 02:29) 

lequicheさん：
コメントありがとうございます。

解説という程、御大層なことは書いていませんが、少しでもなにかの参考
になれば良かったです。
by suzuran (2023-06-12 00:35)