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おとなの社会見学「八丁味噌のカクキュー」-2 [おとなの社会見学]

この後は八丁味噌の昔ながらの作り方を人形が再現しています。
右側の大釜(甑=こしき)で蒸しあげられた大豆は、拳大の味噌玉に丸められ
職人さんに担がれて二階に上げて、麹によって発酵します。

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二階の床は竹細工で作られ、下からの暖かい空気により麹の発酵を促すように
されているのです。重い味噌玉を何度も上げる職人さんは重労働ですね。


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麹菌が充分に繁殖した味噌玉は豆こうじと呼ばれ、別の職人によって半切りと
呼ばれる大きなたらいの中で塩と水を混ぜてこねられます。
水と塩の割合が一番重要なので、水の分量は主人が量るそうです。
八丁の辺りは川に近いので、湿気やすく固めにこねる必要があります。
それで八丁味噌は固い味噌になるという説明でした。

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こね合わせた味噌の元は、職人二人が担いで六尺と呼ばれる仕込み桶の中へと
投入され、桶の中で待つ人が足袋を履いて味噌を踏み固めます。
元々、固めにこねられた味噌の元は踏み固められ、さらに固くなりますが空気
を抜いて味噌の中で雑菌を増殖させないために行われる工程です。

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一つの桶の中には約6トンの味噌が仕込まれ、味噌汁に換算すると30万人分に
相当するそうで、仕込んだ味噌の元の上には天然の川石約3トンを積み上げて
天然醸造で二夏二冬(二年以上)長期熟成させることで八丁味噌の出来上がり
ということになるそうで、価格が高くなるのも仕方ないと思いました。

川石約3トンは個数にすると約350個で、すべて手作業で職人さんが積み上げる
そうですが技術が必要で、カクキューの中でも出来る人は数人らしいです。
過去に地震で崩れたことはないそうですよ。

桶は一度作れば100年以上の耐久性があり、史料館に展示してある桶は最古参
のもので、天保10年(1839年)に作られたものでした。

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最後に実際に熟成中の桶を見て見学終了で、約30分です。
見学できる味噌蔵は大正13年に作られた蔵で、約100年前の建物ですね。

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見学の最後に、八丁味噌の味噌汁の試飲があって解散、岡崎カクキュー八丁村
と名前を付けられた食事処で、1,600円の味噌かつ定食を食べて帰りました。

八丁味噌の味噌汁は渋みがあって大人の味でした。赤だしに慣れているために
ちょっと酸味と苦みも感じられて、高級品はちょっと馴染まない感じでしたが
味噌かつは黒い八丁味噌の味噌だれがかかっていて昔懐かしの味でした。


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