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春に旬を迎える魚の話-5 [限定・季節の食材]

魚偏に春と書く魚と言えば「鰆」ですね、字からしてもいかにも春の魚という
感じなんですが、実は旬が二回ある魚で漁獲される地域によって旬が違うため
瀬戸内海では産卵期の春が旬となっていますが、関東地方では晩秋から年明け
にかけての寒サワラが美味しいという評価を受けています。

sawara-1.jpg

これはサワラが回遊魚であるということも大きく関係していますが、要するに
晩秋から春にかけて、サワラを漁獲する地域が変わるもののそれぞれの地域で
美味しい魚ということですからね、とても長い期間に渡って旬とされる時期を
味わうことの出来る魚ということでもあります。


同じような見方をされる魚として有名なのはカツオですね。
目に青葉、山ホトトギス、初ガツオと言われるように春の時期にフィリピンの
方から北上してきたカツオが漁獲される春は脂が少なくサッパリとした赤身の
美味しさを味わい、三陸沖で皮下脂肪をたくさん身に付けた戻りガツオは別名
トロカツオと呼ばれる状態で漁獲されますから旬は二回あります。

katsuo_tsuri.jpg

サワラもカツオもサバの仲間の青魚なので、記憶力を維持向上させる栄養素と
言われるDHAをたくさん含んだヘルシー志向の人にもお勧めの魚種です。

サワラは最大1メートル程度になる大きな魚ですが、最大級の大きさになると
鮮度の良いものは刺身用として、高級料理店に行ってしまいますので一般的な
スーパーマーケットや魚屋さんで販売されているのは、その半分ほどの大きさ
のサゴシと呼ばれているものが大部分を占めています。

サゴシという名前は狭腰という字を当てられていて成長途上のサワラは尻尾の
方向へ行くほど極端に細くなっていく特徴的な魚体なので、その姿を表現した
言葉がサゴシということになります。

塩干コーナーで西京漬けや粕漬けに加工された漬け魚として売られているもの
もありますが、あれはほぼ100%沖サワラと呼ばれている輸入物のウシサワラ
で、日本近海のサワラよりもさらに大きな魚ですが、味の点では日本や韓国の
周辺で漁獲されるサワラの方が和食に向いている感じがします。

sawara-2.jpg

旬の時期のサワラが美味しいことは間違いないので、お手頃価格で販売されて
する切り身の冷凍物を使って照焼きを作るとやはり美味しいです。
皮の部分までこんがりと焼くと、あまり魚臭さを感じなくなりますから魚料理
はあまり好きでないという人にも美味しく食べてもらえると思います。


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sana

サワラって1メートルもあるの?とびっくり。
あ、切り身で売ってるのがそこまで大きくないのは、もっと若くて細いサゴシだからなんですね^^
by sana (2020-03-11 18:58) 

suzuran

sanaさん:
コメントありがとうございます。

一般的に販売されているのは60センチぐらいまでのサゴシですね。
1メートルクラスの大型魚は「高級魚」の扱いになって税金で高級魚を
食い散らかしているロクデナシの政治家たちのところに行きます。

漬け魚の「サワラみりん」などはオキサワラ(本名はカマスサワラとか
ウシサワラなんてサワラの仲間)が使われていることが多いですね。

by suzuran (2020-03-12 14:12) 

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