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夏の終わりから秋まで…梨と洋梨の話 [限定・季節の食材]

以前から「天高く馬肥ゆる秋」だとか「食欲の秋・味覚の秋」と言われている
ように秋に旬を迎える食べ物はたくさんあります。

中でも、果物・木の実は秋から冬にかけて旬の時期を迎え、収穫される種類が
多いのは自然界でもっとも食料が少なくなる過酷な季節である冬を前に生き物
が栄養を蓄えるために出来上がった一つのシステムのように感じます。

樹木が生き物のために実を付けるなんてことはお伽噺レベルの話なのは理解は
しますが、生き物が発生して46億年の地球上で植物と動物が共生できるのは
お互いが助け合っているから可能なわけで、神が作ったとは全然思いませんが
人間の小賢しい知恵を超えた自然の摂理みたいなものはあると思います。


という話はともかくとして、唐突に個人的な話になりますが、私はトロピカル
フルーツを除いたら(これは別なんです)甘み・酸味香りが強いタイプの果物
はあまり好きではなくて、梨や柿などの地味な果物が好きなんですね。

多くの方がご存知のように梨には日本梨と西洋梨がありますが、一般的なのは
日本の品種の長十郎・幸水・豊水といったあたりが以前からよく見かけた品種
で今の新種でも「〇水」みたいな名前が目立つように感じます。

以前には、二十世紀という品種がよく売られていましたが、酸味が強めの梨と
いうことが甘いのが売れる世の中に合わないのか、最近はあまり聞かないなぁ
という感じがします。(たまたま見ないだけかもしれませんが)

20seiki.jpg

日本書紀に登場するほど、古くから親しまれている果物ではありますが韓国や
中国でも古くから栽培されて暮らしや年中行事の中で供されている非常に価値
というか存在感の高い果物だと言えます。

特に韓国では、冷麺の具としても欠かすことの出来ない果物になっているので
ムルネンミョン(水冷麺)の上には千切りにした梨が必ず載っていますし日本
では供されなくなったユッケでも重要な役割を担っています。

また、骨付きカルビやプルコギ(焼き肉)の揉みダレにも梨の果汁が使われて
自然の甘味が肉の味を引き立てると共に、梨の酵素が肉の旨みを引き出すので
柔らかくする効果もあるとされています。

現在の売れ筋の代表のような三水(幸水・豊水・新水)梨類は、赤梨系の品種
(果皮が赤茶色)で、甘くて果汁が多いため、多くの消費者の支持を得て順調
に売上・生産量を伸ばしてきましたが、食事の洋食化が進んでいることで以前
はあまり知られていなかった西洋梨のラ・フランスなどが、ライバル?として
売り場の面積を広げています。

la_france.jpg

ラ・フランスは、全体に柔らかい果肉でトロリとした食感が特徴です。
名前通りにフランス原産で香りが強くて、そのまま生食したり生ハムを巻いて
オードブルにしたり、潰して煮詰めてソースを作ることも出来るという汎用性
の高さが魅力で価格的には少々高いと思いますが、一度美味しいものを食べる
と何度でも食べたくなるという香りと味わいがあるのは確かだと思いますので
日本の梨を専業にしている生産者の人にはかなりの脅威かな?

nashigari2019.jpg

ただ、観光農園の梨狩りに行って食べると三個食べるのが限界なんですよね。
食べ放題で1,200円ぐらいするので、安く感じますが実際には1個当たり400円
ということになりますからね、決して安くないよなと後で反省するくせにまた
時期になると行こうと思ってしまうので、自分で自分にダメ出ししたいです。


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