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名古屋の中日劇場が閉場 [芸能]

名古屋は昔から芸どころと言われていて、名古屋で興行をして成功したら
東京でも上方(大阪)でも成功間違いなしと言われています。

現代の世の中でも実際に名古屋の人が芸を見極める眼力があるかどうかは
私にはわかりませんが、芝居でも大衆芸能でも少なくとも昭和の時代迄は
名古屋の観客は厳しく役者や芸人を育ててきたとされています。

chunichi_theater.jpg

名古屋には御園座と名鉄ホール、中日劇場の三つの劇場があり、歌舞伎系
や歌手の座長公演(故・美空ひばり、五木ひろしなど)は御園座での公演
松竹新喜劇や宝塚歌劇団、各種劇団の単発公演は名鉄ホール、日本舞踏や
劇団四季のミュージカル(名古屋の劇団四季の専用劇場が出来るまで)は
中日劇場という感じで大雑把な棲み分けがあり、落語や漫才、コントなど
大衆芸能は大須演芸場という感じでした。


その中から大須演芸場が客入りの不振(興業の収入よりも、演芸場の前に
設置してある自動販売機の方が稼ぎが良かったようです)により債権者が
建物の明け渡しを求めて一旦は閉場になりました。

耐震強度が不足していた建物を土地・建物の債権者が取り壊した後で再建
しましたが、旧の建物の貧乏神が離れてくれないのか、大幅に経営改善を
進めることは出来ないような感じです。

次に御園座が土地の有効活用として建物が取り壊しになりましたが、今年
(2018年)になって建物が完成したことでマンションと一階にイオン
御園小町店が開店し、以前までの御園座と同じく歌舞伎や歌手の座長公演
を中心に活用されていくようです。

大須演芸場と御園座は復活したわけですが、名古屋駅前で交通の便は最も
良かった名鉄ホールは2015年3月31日に営業を終了しました。

照明、音響、舞台装置などの設備の老朽化が進んだことがその理由ですが
名鉄百貨店自体の建て替えを含めた再開発予定の中に名鉄ホールの再開の
予定はないようですので、名古屋の三大劇場の一角が無くなります。

そして今年の3月25日に、中日ビル内にある中日劇場が老朽化のために
閉場になり、中日ビル本体も2019年3月末に閉館して建て替え工事に
移行する予定になっていますが、中日劇場の再開も予定にありません。

芸どころと言われながらも名古屋飛ばしと言われるように東京、大阪のみ
で興行が行われる事実もあるわけで、名古屋の劇場の適正数は御園座一館
で賄えるレベルだったということなのかも知れませんね。



30年以上も前に劇団四季のエビータを観たのが、中日劇場で公演を観た
最後になりますが、それでも無くなるというのは寂しい話です。


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