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また休場の稀勢の里・現場に問題はないのか [相撲関連]

今年になってから春場所、夏場所、名古屋場所と三場所を連続で休場して
ようやく復帰した秋場所で10勝5敗で面目を保った横綱・稀勢の里。

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九州場所の前には今年になって最高に調子が良いという話も出て来る位に
闘志満々で福岡に乗り込んだ稀勢の里でしたが、初日に負けた後、流れを
立て直すことが出来ないまま4連敗となり、休場が決まりました。


今回の九州場所は横綱白鵬、鶴竜の二人が怪我のために初日から休場して
不在ということで、一人横綱の稀勢の里への優勝のプレッシャーは相当な
ものだったと言われていますが、人との付き合いが下手で相撲界にも友達
が少ないと言われる稀勢の里にとっては一人でプレッシャーを抱え込んで
しまうような真面目な性格も関係して、想像以上に過酷な状態で初日から
出場していたのではないかと思います。

年齢的には32歳と、力士としては最盛期を過ぎていると見られても仕方
ない部分があり、今年の五場所の内で初日から千秋楽まで勤め上げたのは
秋場所のみという実戦の少なさも勝てない理由の一つかもしれません。

本場所中は酒を飲まず、食事にも気を使って体調管理に努めていても体が
思うように動かないということがあるのであれば、根本的な原因の解明も
必要ではないかと思いますが、相撲協会が主催する地方巡業による疲労の
蓄積も体調悪化の原因ではないかというように私は考えます。

一年間で6場所(90日間)の本場所があり、その合間を縫って地方巡業
にも参加しているわけですが、本場所と地方巡業の間には出稽古に出たり
体力アップのための稽古をしたりしているために、筋肉疲労を癒す時間は
本当に少ないと思いますので、そりゃ常に万全なわけがないです。

日本の場合、相撲界に限らずスポーツ界では「根性」「気力」「気合」で
乗り切れるという非科学的な考えから抜け出せていませんから、今回の例
のように三横綱が揃って休場に追い込まれるようなことになるわけです。

白鵬のように本当に強い横綱でも一人横綱の重圧はかなり感じていたよう
ですし、体調が悪い時でも地方巡業に参加しないと鬼の首を取ったように
騒ぐ相撲協会やメディアも力士を生身の人間として扱うべきです。

通常なら引退発表が行われるパターンですが、稀勢の里本人が現役続行を
希望しているようなので、静かに横綱陥落を受け入れて、傷つかないまま
消えていくよりも、実直な横綱らしく当たって砕け散るのが正しい姿だと
考えているのかも知れません。

日本相撲協会は巡業の日程を減らして、力士が精神的、肉体的な疲労から
解放される時間を作ることこそが相撲の現場がブラック職場ではない証明
になると思いますので、そういう部分を改善するべきです。
そうしなければ力士の休場は増えるばかりだと思いますけどね。


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