当時のトロロッソからレッドブルに昇格して、マックス・フェルスタッペンと
チーム内で競い合う理想を語っていたピエール・ガスリーは、前半戦が終了し
サマーホリデーに入った時点で、トロロッソへの降格を告げられ、わずか半年
でトップチームに見切りを付けられたということを踏み台に奮起して、一昨年
はイタリアGPで優勝し、周囲の評価を高めて再度レッドブルに復帰することを
目標にアルファタウリでレースをしています。
今年はマシン自体の完成度の問題もあって、去年ほどのパフォーマンスを発揮
出来ていない上、去年から加入した角田裕毅よりも順位が下になることもある
もののフリー走行や予選での評価は高く、セルジオ・ペレスとの契約が切れる
のと同時にピエール・ガスリーがアルファタウリとの契約が切れる2024年から
レッドブルに復帰するのではないかと見られていました。
が、レッドブルがセルジオ・ペレスとの契約を2024年末まで延長したことで
ピエール・ガスリーがレッドブルに加入が可能なのは、最短でも2025年になり
トップチームで優勝争いをしたいという希望は叶いません。
ということで、名前が出ているのがアルピーヌ。
予選ではそこそこの速さを見せるものの、決勝ではパフォーマンスが低下する
自意識過剰のF1最年長ドライバーのフェルナンド・アロンソとの2023年から
の契約はまだ結ばれていないため、速いフランス人ドライバーを求めるチーム
に合致するピエール・ガスリーが移籍を検討すれば、高額年俸をさらに上げる
ことを主張するものの勝てないアロンソとは契約延長しないという見方です。
エステバン・オコンはフランス人ですが、ほとんど実況でも名前の出ない殆ど
目立たないドライバーなので、2023年以降も契約はしていますが、なんらかの
条項があれば、エステバン・オコンとの契約を解除してもピエール・ガスリー
との契約を優先するかもしれません。
他にはピエール・ガスリーを評価しているとされるマクラーレン。
ランド・ノリスとは年齢が近いので、ザク・ブラウンの放言によってチームと
関係の良くないダニエル・リカルドに代わってマクラーレンに加入するのでは
という見方もあります。ダニエル・リカルドはピエール・ガスリーに代わって
アルファタウリに移籍してレッドブル傘下に戻るという説もあるので、信憑性
がない話ではないような気がします。
アストンマーティンのローレンス・ストロールがピエール・ガスリーを評価し
息子と一緒に走らせたいという話がありますが、アルファタウリよりも戦闘力
で劣るチームに、オーナーの息子のご機嫌取りに行くようなことはないな、と
個人的には見ています。
同様に、ハースがミック・シューマッハをアルファロメオに放出し、安定した
ドライバーとしてピエール・ガスリーに誘いをかけるのではないかという話も
ありますが、こちらも優勝争いをできるチームではないので、わざわざ現在の
チームを離脱していく必要はないと考えるんじゃないでしょうか。
というようなことで、4チームが興味を示しているらしいのでアルファタウリ
を含めて5チームから選択できるということは、ピエール・ガスリーがチーム
に必要だとされる才能と人格を備えているということでしょうね。
F1チームならどこにでも行くと言っても、シートを確保することが出来ないと
いうドライバーが無数にいる中で、ピエール・ガスリーは幸せな境遇にあると
思いますが、トップチームに行きたくても行けないピエール・ガスリーの立場
からすれば、それは見方が違うよと言われそうな話なのかも知れません。
ピエール・ガスリーは移籍するのか
- モータースポーツ