クロネコヤマトのドライバーが航空ライセンスを取得して、トラックの代わり
に飛行機を飛ばすという話ではなく、現在A320型機の旅客便を運航している
ジェットスタージャパンのパイロットは共通のライセンスで飛ばすことが可能
なので、ジェットスタージャパンが運航を受託します。
A321型機の最新型機は、ピーチアビエーションで導入されたA321neoですが
今回、貨物機に改修されるのはA321ceo(従来型機)になります。
※neoの意味はNew Engine Optionで文字通り新型エンジンを搭載した機体で
あるのに対して、ceoはCurrent Engine Optionという意味です。
2024年4月1日から、自動車運転業務の年間残業時間の上限が960時間になると
いうことで、現在の路線便(クロネコヤマトの集配センター間を主に夜間便で
荷物を運ぶ業務)を運行する方式では、この上限時間内で残業をコントロール
することが困難というのが一つ目の理由で、大雪や地震などの自然災害により
道路網が寸断された場合に線と線を繋ぐ物流網だけでは荷物の配送が出来ない
ことになるため、点と点を繋ぐ航空貨物によって、リスク対応を強化するのが
二つ目の理由ということのようで、災害に強いというのは重要ですね。
年間残業時間が960時間ということは、月間(12で割り算)にしても80時間の
残業が発生していることになるわけですから、クロネコヤマトのドライバーは
かなりの超過勤務状態にあることになりますので、過労死の心配もありますし
寝不足による交通事故のリスクも高くなっているはずですから、2024年まで
待たなくても、もっと早く導入すれば良いのではないかとは思います。
海外では、フェデラルエクスプレスとUPSという大規模な貨物航空会社があり
クロネコヤマトの海外荷物はUPSと提携していたような気がしますが、国内の
専業で貨物を運ぶ運航形態は初めてだと思いますが、順調に運航が開始されて
ドライバーの負担が減り、災害時にも確実に荷物が届けられる体制が出来れば
クロネコヤマトにとっては大きな前進になることでしょうね。