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ハイビームとロービーム・夜間走行の原則 [飛行機・鉄道・自動車]

普段から車を運転している方に一人語りの質問ですが、夜間走行の時のヘッド
ライトは上向きですか?下向きにしていますか?そんなのわからないという人
はちょっと車を運転するのは問題ありかなと思いますが、基本的には下向きに
している人がほとんどだと思います。

そもそも、車のヘッドライトのスイッチは、下向き(ロービーム)が標準仕様
になっていて、レバーを前方に倒すと上向き(ハイビーム)になり、手前側に
引くと、対向車に注意を促すパッシングをするようになっているので、普通に
市街地を走る人は、特に操作することなくロービームにしています。



ところが、道路交通法と道路交通法施行令の夜間走行時の方法として、夜間は
前照灯をつけなければならない、という決まりになっています。


この「走行用前照灯」という表現は、道路交通法ではハイビームを指していて
省令による基準では、前方100メートルの人や物を確認できる性能が求めらる
とされているので、夜間走行の基本はハイビームと規定されています。

が、それと同時に対向車や前走車が存在する場合には「すれ違い用前照灯」を
使用することとされていて、「すれ違い用前照灯」とされているロービームは
一般的な夜間走行用ではないわけです。

実際のところ、個人的にはハイビームを使うのは対向車のほとんど存在しない
時間帯か街灯の無い真っ暗な田舎道ぐらいですし、夜間にすれ違う車の99%は
ロービームで走っています。

後ろの車がハイビームだと煽ってるのか?と思いますし、前方からくる車両が
ハイビームだと眩しくて横断歩道の歩行者などが、かなり見辛くなるので喧嘩
を売られたら警察に通報だ、と思いながらパッシングしています。



中にはパッシングしても気付かない人がいるので、オートライトで漫然と走行
しているのでしょうが、そのうち大きな事故を誘発する危険性があるぐらいの
ことは自覚して欲しいと思います。という話はともかくとして。

事実としてロービームで暗い道を走った場合のリスクを考えると、ロービーム
の基準では、前方40mの人や物を確認できる性能があれば良いとされています
ので、100mとされているハイビームとの差は2.5倍になります。

JAFの実験によれば、両方とも80キロで走行している場合、ハイビームを使用
していれば100m先の歩行者が見えるのに対して、ロービームだと40m先しか
見えないことになり、ロービームで走行している場合だと平均で5-6m手前で
停止したのに対し、ハイビームでは82m手前で停止することが出来たことから
ある都市での歩行者の死亡事故(ロービームを使用している夜間の事故で発見
が遅れて人をはねたケース)に当てはめると29人の死亡者のうち22人は死亡
することはなかったという推察が出来るようです。

ロービームで走行していて、歩行者を見つけてブレーキをかけても5mの余裕
しかない場合、雨が降ってさらに見通しが悪かったり、タイヤが摩耗していて
ブレーキの利きが甘いとか、年齢的な要因で視力や反射神経が鈍っていた場合
ほぼ間違いなく衝突することになるわけで、ハイビーム走行の安全性は確実に
有効であることが証明される結果になったわけです。

市街地では対向車も多いので、ハイビームで走るのは現実的には難しいです。
対向車の人にリスクを負わせることになるので、事故が増える以前にトラブル
が発生する可能性が高くなりますので無理です。



ただ、対向車がほとんどいない道路や、街灯が少ない田舎の道路では積極的に
ハイビームとロービームの使い分けをすることで事故は減らせます。
自分自身のため、歩行者のために気を付けたいことです。



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