日本航空が所有するB777は、200型機が2021年12月、300型機が2022年3月
で全機退役になり、エアバスA350に置き換わる計画ですが、古い機材だから
エンジンが壊れるというわけでもないはずなので、調査結果待ちです。
故障状況はエンジンのブレード(エンジンの前で回っている羽根)22枚のうち
2枚が破断、エンジンカウル(エンジンの覆い)の左側の大半と右側の一部が
無くなっている他、左側の水平尾翼に衝突跡、機体左側後方に30センチ程度の
擦ったような傷があるということで、もっともわかりやすいのはエンジン内に
鳥を吸い込んでブレードが破断し、その影響でエンジンが振動したことにより
カウルの留め具が外れて吹き飛んで、その部品が機体や水平尾翼に当たったと
いうことなんですが、エンジン内部に鳥と衝突した痕跡がないため、鳥が原因
ではないようです。(原因がはっきりしないので難しいわけです)
経年劣化という仮定で、同機種で同型エンジンのPW4000シリーズを搭載して
いる機体が9機あるために、全ての該当機についてファンブレードの目視点検
と触診点検が実施され、さらに7日には非破壊検査も実施されましたが、異常
は発見されていませんので、エンジンに高負荷がかかっているというわけでも
なさそうなので、運航停止などの措置は取られていません。
当面は100回の飛行ごとに非破壊検査を行う他、6,500飛行回数ごとに特別な
検査を実施していたのを半分の3,250回ごとに交換して検査するように運用が
変更されているので、まず大丈夫だとは思いますが、原因がはっきりしないと
いうのは、ちょっと引っかかるものはありますよね。
こういうエンジントラブルは誰もが不安なものですが、それを映画にしたのが
「トワイライトゾーン/超次元の体験」(元々はテレビシリーズのリメイク)
のエピソード4『NIGHTMARE AT 20,000 FEET』です。
着陸前には揺れることが多いのですが、エンジントラブルで着陸した904便は
かなり揺れたみたいですね。この映画のようなことはないと思いますが、空で
グレムリンを見たという話は昔からありますから、わからないですよ。