ホンダが2021年以降のF1への参加表明をしないのは、2021年でF1から撤退を
考えているからだと海外のモータースポーツメディアにさんざん書かれていた
通りに、ホンダは2021年シーズン限りでのF1撤退を表明しました。
公式な発表では「F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして
研究開発の人材も同様に、パワーユニット・エネルギー領域に投入し、将来の
カーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回、F1への参戦
を終了する」ということになっていますが、それはきれいごとであって実際は
思ったほど勝てなかったこと、F1に参戦していても車の販売の宣伝効果として
あまり実利がなかったこと、そして単純にお金がないというのが現実的な理由
であると思います。
「2050年カーボンニュートラルの実現」が云々と言っていますが、そもそも
F1への参戦はマクラーレンと共同で、10年単位で計画するという話でしたから
マクラーレンと3年、レッドブルと3年で、カーボンニュートラルがなんて話を
持ち出したとしたら計画性の全くない参戦だったと言っているのと同じわけで
経営陣はバカでしたと言っているのと同じです。
だったら素直に思ったよりもハードルが高かったとか、ビジネスとして儲けに
結びつかなかったとか、コロナ禍でお金が無くなりましたと言った方がよほど
そりゃ仕方ないねという話になると思います。
F1は止めるけど、その他のモータースポーツはホンダのDNAだから続けますと
いう発表は「2050年カーボンニュートラルの実現」のために、人材を集中的に
投入するという発言と整合性はありません。本当にそのために止めるのならば
全てのモータースポーツから撤退して、地球環境のために仕事をしますと宣言
した方が、それらしく聞こえます。
とは言うものの撤退が確定した以上、なにを言っても仕方ありませんからね。
レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと、アレクサンダー・
アルボン、スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーと、ダニール
クビアトが2021年に好成績を挙げて、新たなパワーユニットを獲得することが
重要だということです。
2021年にホンダの後押しでアルファタウリからF1デビューするかもという話
が出ている角田裕毅はどうなるんでしょうね。
今年のF2でシーズン4位以内に入ればスーパーライセンスが発給されてF1での
デビューは可能になりますが、ミック・シューマッハなどライバルも多いので
そんなに簡単に達成できる目標でもない上に、具体的なF1デビューの話がない
ということになるとモチベーションの部分でも影響はありそうな感じです。
なんて言っていても結果が大切ですから、まずはレースに集中して4位以内で
今シーズンを締めくくることが重要なので、良い結果を期待したいです。