フィリピンに行った時にマニラからフィリピン航空でセブに行き、帰りも同じ
フィリピン航空で予約していましたが台風のために折り返し便が欠航になって
しばらくマニラからの便はないと言われた時に、エアフィリピンの運航便なら
ダバオ(ミンダナオ島)からセブに飛来し、その後でマニラに飛ぶので到着便
を待つよりも早いと判断して便の振り替えをした時に中古のB-737-200の機体
に乗ることになりました。
シートはかなりヘタっていて機内にお札が貼ってあったので昔は全日空で使用
されていた機体かも知れませんが、とにかく離陸する時のエンジン音が豪快な
音でしたが、その割には加速はそんなにたいしたことはなくてヘロヘロ~っと
飛び立ってセブのきれいな海を眼下に見ているうちに白い雲の中へスッポリと
入ってしまい、再び地上が見えた時はもうマニラの上空でした。
台風が過ぎたばかりのマニラ(ニノイ・アキノ空港)はまだ不規則な風が前後
左右から吹いている感じで、フワフワと左右に揺れながらそれでも力強い轟音
を上げるエンジンに身を託して滑走路に降り立ちました。
離陸から着陸までギシギシと軋む機体の音を聞いているとアロハ航空の機体が
上空で天井が吹き飛んだ時の情景(着陸の様子をテレビで見ていました。)を
思い出して、シートベルトをしっかりと締めていましたが、特に大きく揺れて
顔面蒼白なんてこともなく、天井が飛ぶこともなく着陸できました。
あの当時で機齢35年から40年ぐらいだと思いますが、海外の弱小航空会社では
その程度の飛行機を現役で使用していてもおかしくはない時代でした。
現在は航空会社が飛行機を購入して自社所有するという従来の方法だけでなく
リース方式で調達することが多いので新造機や5-10年以内の高年式の飛行機を
飛ばしているローカル会社も増えているので、レトロな機体を使用する会社は
逆に減ってきているような感じです。
このB-737-200の後に導入されたのがB-737-300で、さらにその後で日本航空
の子会社の日本トランスオーシャン航空(旧南西航空)がB-737-400を導入し
ボーイング737ファミリーの拡充が続いて、全日空でも短胴型のB-737-500と
ウイングレットの長いB-737-700を同じ頃に導入し、金色で塗装をした機体を
金シャチジェットと名付けて中部国際空港と香港を結ぶ路線に投入したりして
いましたが、現在はほぼB-737-800に統一されています。
B-727が進化することなく製造終了になったのに対して、B-737が数々の仕様
の追加によって延命した理由は、双発旅客機の信頼性が向上したことによって
長距離の洋上飛行が可能になったことでエンジンの数が一つ多く、燃費効率で
双発機に太刀打ちすることは不可能ということで、B-727は双発のB-757へと
変則的な進化をしましたが、B-757とB-737で性能面でも旅客定員数でも被る
ケースが頻発したので結局はB-757も製造終了になりました。
ということで、一時期セントレアに飛来していたB-757はレアな旅客機として
一部の飛行機大好きな人からは人気がありました。
B-737-800の話を続けようと思うので、次回に継続します。