そもそも昔のヒット曲を振り返るシリーズを始めたのは新型コロナウイルスの
影響で旅行には行けないし、世間に明るい話題もないしということで仕方ない
から過去の名作を振り返りましょうということだったわけですが、日本の各地
で倒産や自殺者が急増している状況が表面化してきても全く対策を急ぐ様子も
ない安倍政権を見ていると言いたいことが山ほどあります。
が、ただでさえ報道を見て読んでイラッとしている人に、それ以上にイラっと
するようなことを書くのもどうかと思いますので、やっぱり安倍晋三の無能と
しか言いようのない現金給付の方法とか、経済的に困窮する中小企業に対する
支援の仕方に対する私見を書くのは止めといた方が良いのかなと思いますので
前回の続きの1980年のヒット曲、年間11位から話を続けます。
1980年の11位は、ばんばひろふみさんの「Sachiko」でした。
この歌は、ばんばひろふみさんが知人か友人の人と話をしていた時に、幸子と
いう名前の人は割と多いけど、幸子さんが幸せだという話はあまり聞かないね
という会話の中で、全国の幸子さんの励みになればという思いから出来た歌で
全国の幸子さんから多くの手紙をいただいたというような話を聞きました。
そう言われてみると私も叔母が幸子さんでしたが、結婚を二回していて二度目
の結婚の時に生まれた子が難病で早く亡くなり、叔母さんも60代で亡くなった
ということで、あまり幸せな人生ではなかったように客観的には思います。
もちろん人生が幸せか不幸せかを他人が決めることではありませんから幸せに
満ち溢れているように見えても最悪だと思っている人はいるかも知れませんし
絵に描いたように悪いことが続いたとしても当人が上手く切り抜けられている
ならば、それはスリルとサスペンスに満ちた楽しい人生かも知れません。
そんなことを思いながら聞くと「Sachiko」という歌は前とはまた違った感じ
に聞こえるかも知れません。
12位はアリスとして活動しながらソロ活動にも力を入れ始めた谷村新司さんの
「昴 －すばる－」でした。大陸的なスケールの大きな歌で好きでした。
13位は小林幸子さんの「とまり木」ですが、どんな歌かも知らないのでスルー
させてもらって、14位がこの年デビューの松田聖子さんの「風は秋色」
1980年は他に、15位「青い珊瑚礁」50位「裸足の季節」が入っています。
デビューした頃は作詞：三浦徳子、作曲：小田裕一郎のパターンでしたが後に
作詞は大半が松本隆、作曲には財津和夫、大瀧詠一、呉田軽穂（松任谷由実）
細野晴臣、甲斐よしひろ、尾崎亜美などニューミュージック系の人が担当する
ようになり、統一されたコンセプトでアルバムが制作されるなどアイドル歌手
のイメージを大きく変えた先駆者だと思っています。
間をちょっと飛ばして18位にさだまさしさんの「防人の詩」が入り、この年は
28位に「道化師のソネット」36位に「親父の一番長い日」の三曲があります。
私個人としては、さだまさしさんが主役も務めた映画「翔べイカロスの翼」の
主題歌だった「道化師のソネット」が好きでした。
「翔べイカロスの翼」はカメラマンの栗原徹さんがサーカスの魅力に魅せられ
サーカス団に入団してピエロを演じていた際、綱渡りの途中で転落し、事故死
してしまったという実話を元に作られた映画です。
ピエロの栗ちゃんとして親しまれていた栗原さんが転落した場所にはバランス
を取るために持っていた金属棒がコンクリートの床面に突き刺さるほどの衝撃
だったということで命綱もネットもない綱渡りの怖さを感じると共にサーカス
の団員のプロの仕事を感じました。（現在は安全装備をしていると思います）
19位は八神純子さんの「パープルタウン」
日本航空のニューヨーク線のＣＭソングでした。
現在は嵐のみの日本航空ですが、以前はキャンペーンの行き先に合わせてＣＭ
の種類が何種類かあったのに比べると一昔前よりも広告費が減っているという
ことなのでしょうかね。
20位にはアリスの「秋止符」が入っています。
恋愛の終わりの終止符と秋の季節に終わる語感を組み合わせて秋止符。
谷村新司さんらしいタイトルだなと思いました。
実は全然別の人が付けたタイトルかも知れませんけどね。
今回の最後は23位の財津和夫さんの「Wake Up」
嫁いでいく娘に対する父親の心情を、実際には奥さんもいない財津さんが何故
こんなに丁寧に描写することが出来るんだろうと思った曲です。
前年の甲斐バンドの「HERO」に続いてSEIKOのＣＭ曲になりました。
ということで中編はここまででおしまいです。