いわゆる純文学ではない作品としては、初めてノーベル文学賞の受賞者と
なった音楽家のボブ・ディラン氏ですが主催者側からの連絡に対して全く
返答をしていないことから、主催者側は連絡をとることを断念し、授賞式
の当日に現れるのを待つという対応に落ち着いたかのように見えましたが
スウェーデン・アカデミーの選考委員からはボブ・ディラン氏は傲慢だと
いう批判の声が出ているようです

全く連絡が取れないということは本人が受賞に対してどんな気持ちなのか
ということもわからないわけで、授賞式の当日に現れて受賞を辞退したい
なんて言われたら受賞式の演出は全くの空回りということらなりますから
主催者側の立場としては沈黙を続けることに対して怒り心頭のようです。

ノーベル文学賞の発表があった際には、世界各国の作家たちから賛否両論
のコメントが紹介されていましたが、やはり自分自身がノーベル賞の有力
候補である人ほどボブ・ディランの受賞には否定的で1000ページにも
及ぶ小説と比べて、一曲当たりで1ページにも満たない歌詞が文学賞とは
作家に対する否定だと怒っている人も少なくなかったようですから、受賞
を逃した作家からの非難の声が選考委員会に集中するのも嫌だという責任
逃れの一面もあるかと思います。