ホンダエンジンの開発不調で、今年はもう既に来年に向けてのテスト状態
にあるマクラーレン・ホンダで、もっとも重要かつ繊細なテーマになって
いるのが、ジェンソン・バトンの残留だと思います。
ベルギーＧＰでは完走したものの恥ずかしかったというほど、エンジンに
対する不満を持っているバトンに対して、マクラーレン側はシーズン途中
の早い段階で二人のチャンピオン（バトンとフェルナンド・アロンソ）を
キープするつもりだと明言したことで、バトンがチームを離れる可能性は
非常に低下したように感じます。
- モータースポーツ
ホンダエンジンの開発不調で、今年はもう既に来年に向けてのテスト状態
にあるマクラーレン・ホンダで、もっとも重要かつ繊細なテーマになって
いるのが、ジェンソン・バトンの残留だと思います。
ベルギーＧＰでは完走したものの恥ずかしかったというほど、エンジンに
対する不満を持っているバトンに対して、マクラーレン側はシーズン途中
の早い段階で二人のチャンピオン（バトンとフェルナンド・アロンソ）を
キープするつもりだと明言したことで、バトンがチームを離れる可能性は
非常に低下したように感じます。
一時期は年俸ダウンというような話も出て、車自体のパフォーマンス不足
のつけを払わされることに対してモチベーションの低下を訴え、Ｆ１だけ
が来年の選択肢ではないと発言し、他のカテゴリーへの転向などの検討も
進めているとされていましたが、車の不調による成績不振をドライバーの
責任にはしないというような話し合いがもたれたような感じで、チームを
離れることについては否定的な感じがしないでもありません。
来年はマクラーレンチームとしてアロンソ＆バトンが出走し、Ｎｏ．２の
チームを作って、ストッフェル・ファンドーネとケビン・マグヌッセンの
二人の若手ドライバーを出走させる計画を明かしています。
それを実現し、マクラーレンチームのステイタスを高めるために絶対的に
必要なホンダエンジンのパワーアップ（現状ではメルセデスと比較すると
イタリア・モンツァでは三秒差がついている）のために、現在の責任者の
新井康久ホンダＦ１プロジェクト総責任者の更迭・交代を求めてホンダの
八郷隆弘社長に対してマクラーレンのロン・デニスＣＥＯが直接、手紙を
書いたという話があり、ホンダのエンジン開発が根本から見直されること
になりそうな感じです。
セナ・プロストが作った、１６戦１５勝の記録を目標として設定されても
なかなか厳しいかとは思いますが、これだけ勝てない走らないエンジンが
現状維持というのはありえないと思いますので、来年こそはフェラーリや
メルセデスの前を走る車のエンジンを開発してもらいたいものですね。
| F1ビジネス戦記 ホンダ「最強」時代の真実 (集英社新書) 野口 義修 by G-Tools |