このような記事を書くこと自体、すでにリアルタイムではないわけですが
外国人(それも馴染みのない中国伝統楽器を使用)インストゥルメンタル
グループのデビューCDとして過去にない200万枚のセールスを記録して
日本のメディアで大きく取り上げられたので記憶にある人も少なくはない
とは思います。(それでも約10年前ですけどね。)
日本では、音源メディア(CD/DVD)の制作から国内プロモーション
国内全域のコンサート運営までを新進のプラティア・エンタテインメント
が担当して当初は破竹の勢いでしたが、多額のプロモーション費用の問題
などから所属レコード会社が倒産(自己破産)してしまい、その後の契約
を引き継ぐ会社も無いために国内盤としては日本市場から消えました。
コンサートの運営やプロモーションなどは引き継がれてはいるようですが
どこの会社なのかも発表されていませんし、事実上レコード会社が倒産後
は日本国内でのコンサートツアーは行われていません。
日本で絶頂期だった頃の旧メンバー
日本では活動していない新メンバー
国内盤のCDが出た頃は、かなり熱心に聴いていましたし今聴いても曲の
完成度や演奏の巧みさ、外見もきれいな人が多くてレコード会社さえ無理
しないで存続していたら、それなりにコンスタントに売れていたのでは?
とも思いますが、コンサートは一回で充分だと思いました。
まだまだ人気があった頃に、名古屋芸術劇場(栄のオアシス21)で開催
されたコンサートに行ったのですが、女子十二楽坊以外のサポートがなく
ドラムや電子楽器は全て、いわゆるカラオケだったのですね。
舞台の袖の黒幕の裏などで隠れて演奏しているのかと思って探しましたが
どこにも姿は見えず、プログラム通りに淡々と進んだコンサートでした。
リズムセクションのカラオケを聴きながら間違いなく演奏が出来る技術力
については凄さを感じましたが、正規のメンバーだけ出ていればサポート
ミュージシャンは不要という経費削減というか、半生演奏のような感覚が
コンサートとは相容れない感じがして、その後は名古屋公演があっても、
お金を払ってコンサートに行こうとは思わなくなりました。
コンサートの客は女子十二楽坊のメンバーだけが出演して、そつなく演奏
をすれば客は満足するだろうというように倒産したレコード会社の関係者
が考えたのだとしたら、それが倒産へと至った理由の一つだと思います。
二胡の演奏とかの柔らかい響きが好きなんですけどね、そのような演奏を
聴かせてくれるミュージシャンはなかなか身近にはいないものです。