北朝鮮の金正恩第一書記を暗殺するために北朝鮮に行き、標的となるはず
の金正恩と意気投合してしまうというコメディ映画の公開について猛烈な
拒否反応を示した北朝鮮が製作会社のソニーピクチャーエンタテイメント
に対するサイバー攻撃を仕掛け、映画館周辺でのテロ活動を示唆する予告
をしたことから、製作会社のソニーピクチャーエンタテイメント=SPE
が上映中止を決めた件について新たな動きが出てきました。

オバマ大統領がSPE側の決断を非難したことから、シネコンチェーンに
属していない独立系の映画館がテロに屈しない「勇気ある上映」を決断し
予定通りの上映をすることを発表したため、SPEも作品の配給を決定し
アメリカ国内の約300館での上映が決定し、インターネット上での有料
公開も実施されました。

北朝鮮側は「我々の最高指導者をあざ笑う行為だ」と、映画の公開を非難
していますが、アメリカと共同でSPEを攻撃したハッカーを調査すると
いう提案も拒否されて、主犯者扱いされている北朝鮮が、さらになにかを
することも難しいと思いますので、このままなし崩しに映画が公開されて
北朝鮮による上映中止作戦は失敗に終わりそうな感じです。

そもそも金正恩の頭が爆発するシーンがあるとは言っても、コメディ映画
には違いないわけで、そこまで徹底して上映中止に追い込む必要があるか
と考えたら、そこまでやる必要はないと思いますが、北朝鮮の立場で今回
の流れを見ると容認できないものがあるのでしょうね。

金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書)
高 英起


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