ルイス・ハミルトンと、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが
並走してコーナーを走っている時に両者が接触し、フェルスタッペンの車体に
潜り込むような形で車が止まりました。
ルイス・ハミルトンの360℃車載カメラの映像が公開され、レッドブルの車は
ハミルトンの頭上を通って前方に押し出されていて、Haloの上部を踏み越えて
いる様子が記録されています。
ルイス・ハミルトンの360℃車載カメラの映像が公開され、レッドブルの車は
ハミルトンの頭上を通って前方に押し出されていて、Haloの上部を踏み越えて
いる様子が記録されています。
もしも、以前の規格の車体だったらHaloは存在せず、ハミルトンの頭部は後輪
で踏みつぶされていた可能性が高いように思われる映像です。
フォーミュラカーのドライバーはオープンな状態で走行しているため、外から
なにかが飛んできたり、衝突をすると頭部に大きな損傷を受けることになって
過去の例では、トム・プライス、アイルトン・セナ、ジュール・ビアンキの例
は少なくともHaloがあれば亡くなることは無かったかもしれません。
トム・プライスは事故車の火災を消火しようとコースを横切ったマーシャルを
撥ねてしまった際に、持っていた消火器が頭部を直撃したことが主原因。
アイルトン・セナはコンクリートウォールと衝突した際に、飛散したマシンの
サスペンションの部品が頭部を貫いたのが主原因。
ジュール・ビアンキは鈴鹿サーキットのレース中、ハイドロプレーニング現象
によりコースを外れ、事故車の処理をしていた重機の下に潜り込む形で、衝突
した際に重機に頭部を強打したことが主原因。
そんな過去の事故を再現することなく、レースを安全に行うために採用された
HaloはF1だけでなく、Formula-Eやフォーミュラジャパン、各国のF2以下の
下位カテゴリーでも採用され、インディカーではエアロスクリーンという名前
で形状は違いますが、同じくドライバーを保護する目的で採用されています。
そして、Haloは今回のルイス・ハミルトンのみならず、昨年、衝突後に一気に
炎に包まれたハースのロマン・グロージャンの命も救っています。
もしもHaloがなかったら、炎からの脱出以前にマシンの中で意識を失っていた
または衝突時の衝撃で最悪の事態になっていた危険性も指摘されていました。
シャルル・ルクレールも命拾いしています。【2018年ベルギーGP】
高速で順位を競い合うレースを見るのは好きですが、死亡事故を見たい人など
存在しないはず(事故を喜ぶ異常者も皆無ではありませんが)なので、今後も
安全対策には万全を期して、運営してもらいたいと思います。