いわゆる世界の三大レースの一つとされるルマン24時間耐久レース。
F1のモナコGPとインディカーのインディ500と並び称されていると
いうことになりますが、今年のルマン24時間レースの出場は市販ベース
のLMP2クラスではポルシェやフェラーリ、フォードの戦いが行われて
見どころがありましたが、LMP1クラスにワークス登録したのはトヨタ
のみということで、昨年の覇者ポルシェや強豪のアウディが撤退したため
単純にトヨタが勝ったら当たり前、トヨタが負けたらプライベートチーム
以下ということで緊張感のないレースだったと感じています。
当然、財力で劣るプライベートチームはリタイヤが続出してトヨタの二台
のみがトップ争いをして、その中でもルマンで優勝するのが目標だと公言
していたフェルナンド・アロンソが乗った8号車が優勝するのは、事前に
わかっていたようなものですから、快挙だとか言われてもね、なんとなく
白けてしまうというのが実際のところです。
もちろん、現場で部品を造り、エンジンや車体を組み立ててきたチームの
エンジニアやメカニックの努力があったからこそ24時間の耐久レースを
完走できたというのは素直に凄いことだと思いますが、日本の底力を世界
に示すことが出来たというのは違うと思います。
実際にWEC(世界耐久シリーズ)のファンもいるので、誤解を招く表現
になるかも知れませんが、昨年、シリーズチャンピオンになったポルシェ
のブレンドン・ハートレーがトロロッソ・ホンダからF1にフル参戦して
現在までに1ポイントしか取れていない現実から考えたら、32ポイント
を稼いでいるフェルナンド・アロンソが、身内のトヨタ以外に敵がいない
ルマン24時間耐久レースに出場したら優勝するのは当たり前ですからね
三大レースの二つ目を制したというのは間違いではありませんが、正しく
評価されるべきことだとも思えません。
来年にはマクラーレンF1から引退して、インディカーにフル参戦をして
インディ500の勝利を目指すという見方があり、マクラーレンが出資を
してアンドレッティ・オートスポーツからホンダエンジンで出走する予定
とも言われていますが、あれだけコケにしたホンダと組むという話が出る
こと自体、普通に考えたらあり得ないと思いますけど、インディ500で
シボレーよりもホンダの方が強いからホンダを選択するなんて簡単に言う
フェルナンド・アロンソの感覚に呆れました。