されていたワールドツアーの後半をキャンセルして、治療に専念していた
グラミー賞受賞歌手であり、ゴールデングローブ賞のテレビドラマ部門で
女優賞を受賞したレディー・ガガが病状が落ち着いたことから仕事に復帰
する最初のプロジェクトに選んだのが、この映画の出演でした。
過去に三回、映画になっている原題「スタア誕生」をベースに、現代風に
役柄や設定などを置き換えたのが「アリー/スター誕生」です。
最初の作品は1937年に製作され、人気俳優が女優を発掘して映画女優
に育てたものの育てた俳優の人気が低下して、酒浸りの日々を送ることに
なってしまうというストーリーで、1954年の作品では映画中心の女優
の設定がミュージカルの女優に変更になり、さらに1976年の作品では
女優ではなく歌手を育てるという話になっています。
「スタア誕生」という題名のもっとも古い作品二本は、私が生まれる前の
作品なのであまり詳しくは分かりませんが、スター誕生と表記されている
三作目は私が中学二年の時に公開されました。
クリス・クリストファーソンが新人を発掘する有名なロック歌手を演じて
バーブラ・ストライサンドが演ずる新人をデビューさせるものの、これも
本人の人気が低迷し始めて酒に溺れて堕ちていくという話でした。
この映画は中学二年生の時に、学年でも一番可愛いと言われていた女子と
初デート(映画を観に行くと決まってからの数日は天国気分でしたね)で
行くはずだったのがドタキャンになって、クリス・クリストファーソンの
映画の中での心の痛みが共感できたのでよく覚えています。
まさに天国から地獄でしたよ、今だから笑えるけど。
そして四度目の映画化は人気歌手のブラッドリー・クーパーが新人歌手の
レディー・ガガをスーパースターにする映画として作られました。
演出はブラッドリー・クーパーが兼任して初監督作品として製作され初の
主役女優となるレディ・ガガとの話題作ということになりますし、数回の
リメイクであるが故に想像を超えたラストシーンかも知れないので、まだ
予告編だけで観るか観ないかを決める作品ではないと思います。
日本では(アメリカでは10月公開)12月21日から公開ということで
一年を締めくくると同時に、次の年のスタートにもなるメイン興行なので
本来はお金をかけた大作映画が用意されるはずなので、例年に比べて華の
ない感じがしないでもないのですが、今年の年末はスター・ウォーズ関連
の作品もないので内容重視で渋めに攻める計画なのかも知れません。