牙を剥いたときにはよだれを垂らしながら迫ってくるということで、普段
アライグマを見慣れている人なら普通じゃないことは一目瞭然ですからね
さぞかし怖かっただろうなと思います。
結局、このアライグマは捕獲されて安楽死させられ、同じエリアで現れた
同じような行動をするアライグマも同様に安楽死ということになったわけ
ですが、このような状態になった理由は犬の伝染病のジステンパーに感染
した疑いがあるということです。
アライグマはイヌ科ではありませんが、食肉目(ネコ目)の動物に限らず
哺乳類の多くが感染するにも関わらず犬しか感染しないような名前の病気
である狂犬病にも感染しますし、基本的にはイヌ科の感染症とされている
ジステンパーに感染する事例もあれば、ネコ回虫(イヌに寄生する回虫と
ネコに寄生する回虫は違う種類です)が寄生したアライグマもいるようで
野生の個体群は感染症や寄生虫の集団感染のリスクも高くなっています。
ネコ科でない動物にネコ回虫が寄生すると消化器の中は居心地が悪いので
目玉の中や脳の中で活動するために失明したり、脳障害が出ることがあり
ネコが糞をする公園や保育園の砂場は危険性が高い場所になります。
話が逸れましたが、アライグマはネコ回虫が寄生しても特に問題が出ない
という特性があるために、人間の水飲み場などでネコ回虫の卵を媒介する
危険性があるために野生のアライグマは嫌われているわけです。
そんな感じで現地ではアライグマはリスクの高い動物だと思われていると
いうこともあって、牙を剥いてよだれを垂らしたりしたら、そりゃ並みの
怖さではなかったでしょうから、ゾンビと呼ばれたんでしょうね。
狂暴になってよだれを垂らしたら普通は狂犬病を疑いますが、水を見ても
恐れなければ狂犬病ではないですから、そういう得体のしれない怖い動物
というのが何よりも怖かったことでしょう。
アライグマのゾンビが出たらしい
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