山下達郎さんが自分のラジオ番組に投稿されたリスナーからの投稿を紹介
して、コンサートで歌うファンに対してダメ出しをしました。
その投稿の内容は「私が達郎さんのライブに行くと、大盛り上がりの場面
でついつい大声で達郎さんと合唱してしまいます。隣の妻は「あなたの声
しか聞こえない」と大ヒンシュクです。周りの方にも迷惑かも。これって
ダメでしょうか?」というもので、山下さんは「ダメです」と即座に否定
し、一番迷惑な、アレです。あなたの歌を聞きに来ているんじゃないので
と完全否定しました。
いつからコンサートがカラオケ会場になったんだろう?というような光景
に出会うことが少なくないような感じになってから、私はコンサートには
あまり出かけなくなりました。
最悪だったのは浜田省吾のコンサートで、隣の男(私よりも10歳以上は
若そうな感じでした)が、最初から最後までずーっとデカい声を張り上げ
歌い続けたために浜田省吾の歌声はほとんど聞こえませんでした。
あなたうるさいですよ、と言って素直に引くようならば同じ浜省ファンと
して着地点はありそうですが、コンサートに一人で来ているという時点で
友達はいなさそうですし、他人の迷惑など関係なくいつまでも歌い続ける
神経の図太さから考えて私は浜田省吾の歌を聴きに来ているのだと事実を
述べたとしても喧嘩になりそうな感じだったので、その男からはなるべく
離れるようにして聴いていましたが、それでもやっぱり耳障りなドラ声が
響くばかりで余韻も何もありませんでした。
山下達郎さんの話を素直に聞けずに金を払って行ってやっているのに客に
指図をするのか?というような勘違いクレーマーが一昔前に比べると確実
に増えていると思うので、やっぱりそんなに改善されないだろうなという
悲観的な見方しかできませんが、コンサートは歌うための場所じゃなくて
聴くための場所であることを理解できないようなのは参加するなと本音の
部分では強く思うのであります。
ステージの上から合唱を促すことはありますが、そこはメリハリをつけて
みんなで歌声を共鳴させる場合もあれば、みんなで歌声を受け入れる場合
もあるという参加の仕方を共有したいものです。
一万円近くのお金を払って滅多にない機会だからとコンサートに出かけて
見も知らないドラ声の歌声(奇跡的に上手かったとしても目的とする人の
歌声じゃなければ興ざめです)なんか聞きたくもないのが本音です。
コンサートの開演前とか、アーティストのMCの時に喧嘩腰じゃなくても
良いので、ここにいるみんなは僕の(私の)歌声を聞きに来てくれている
人達なので自分で歌うのは帰りのカラオケにして下さい、みたいなことを
言ってくれるととっても有難いなと思います。
こういうことをする人間に限って、隣りで同じことをやられたら激怒して
表に出ろみたいなことを言いそうで、コンサートに行きたいけれど殺伐と
した雰囲気の中にお金を払って行く気にならないのが実際のところです。
山下達郎さんの見解が大々的に拡散することを願っています。