2015年に開催される、サッカーの女子ワールドカップのカナダ大会で
6つの会場で行われる全ての試合が天然芝ではなく人工芝のグラウンドで
行なわれることに対して、アメリカ代表のアビー・ワンバック選手や日本
代表の大儀見優季選手などが、男子サッカーと比べて不公平で「性差別に
該当する」としてFIFAなどを訴えました。

日本のプロ野球でも話題に上ることがありますが天然芝が土のグラウンド
なのに対して、人工芝はコンクリートの上、にクッションマットを敷いて
更にその上に人工樹脂製の芝を敷き詰めるもので、膝などに負担がかかり
スライディングタックルをしたりすると火傷になる危険性もあることから
普通に考えたら運動量の多いサッカーに向いているとは思えません。

経費的には芝生の養生(散水など)にお金がかかる上、芝の手入れをする
専門職の雇用も必要になるので人工芝よりもお金はかかるのは当然ですが
ハイレベルの試合を開催したいがためにワールドカップの誘致をしたもの
と思いますので、経費節約のために全ての会場を人工芝にするのは選手の
負担を考えれば容認しがたいことですし、これが男子なら動員力=収入増
なので天然芝、女子は動員力が無いので人工芝という考えならば、訴えの
通りに性差別だと指摘されても仕方ないと思います。

FIFAは訴えについて「まだ話を聞いていない」とコメントを避けては
いますが、独立した調査団を立ち上げて「人工芝が国際大会に適するもの
であると確認させる」としていますので、その結果を待っての対応となる
でしょうが、天然芝と人工芝ではグラウンドの基礎部分から違いますから
出来るだけ早い対応が必要なのは言うまでもありません。

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