ミサイルによる撃墜から数日が経過して、ようやく搭乗者の遺体の移送先
がオランダに決まり、ブラックボックスの引き渡しなどの動きが出てきた
マレーシア航空機の撃墜事件ですが、事件から三日後には内戦中のシリア
の上空を飛行していたことが判明して、マレーシア航空に対する非難の声
が多数上がっているという報道があります。

マレーシア航空側の言い分では、ウクライナの上空を飛べなくなったので
ICAO=国際民間航空機関が承認している、シリアの上空に航路を変更
したものであると正当であることを主張しているようですが、戦闘地域の
上空であることには変わりはないのですから、機体の安全(搭乗者の命)
を考えたら自主的に回避するのが普通でしょう。

世界中の航空会社の中でシリアの上空を飛んだのはマレーシア航空機のみ
という事実が、なによりも危険であることを物語っていると思います。

現時点ですでに会社の存続が危ういという話も出ていることで安全運航の
配慮さえしなくなってしまったのかどうかはわかりませんが、搭乗客数の
減少を自ら進めようとしているかのような行為に疑問を感じます。

マレーシア航空機はなぜ消えた
杉江 弘


by G-Tools