ところで、原油価格の高騰については報道されますが1バレルは一体どれだけ
の分量なのか?といった詳細な内容についての説明というか、値上げの根拠に
なる要点については、ほとんど報道されないのは何故なんでしょうね?
放送局や新聞社など大手メディアとされている企業にとって石油会社は重要な
スポンサーであるという事情が臭い物に蓋の報道姿勢の根源でしょう。
ということで1バレルの単位容量について書きますと、単純に物の単位として
考える場合は、1バレルは158.987295リットルになりますので、整数化すると
約159リットルということになるので、現時点の価格である1バレル82ドルを
1ドル=130円で換算すると、1リットルの原単価は67.04円になります。
現在の平均的なガソリン価格の1リットル165円を基準にした場合、暫定税率
の25.1/L円をマイナスすると139.9円、原単価との差は72.86円もあります。
昭和の時代にガソリン高騰が騒がれた時には、1バレルは138ドルで今よりは
円高の状況だったため1ドルは108円、原油1Lの原単価は93.7円でした。
当時のガソリン代は170円で、暫定税率と原価を差し引いたら元売りの利益は
22.5円でしたが、それでも過去最高益を出していました。
当時と比較すると72.86円から22.5円を差し引いて、現在の石油元売り会社は
50.36円の利益を出していることになり過去の石油ショックの時より二倍以上
の利益を上げていることになります。
人件費とか設備維持費とか地震対策費とか、いろいろな面でお金がかかるのは
理解しますが、原油が最高値に高騰した時の二倍以上の利益を上げているはず
の石油会社に岸田政権は補助金まで出しているわけですから、そりゃ焼け太り
というか火事場泥棒の様相を呈していることになります。
石油業界の人からすれば利益=賞与の増額で我が世の春を謳歌していることと
思いますが、私企業であっても利益の上限というか、一定以上の利益を上げた
企業は各社が拠出して、消費者に還元することも考えるべきでしょう。
円高・原油高で利益が増える業界
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