文中敬称略です。
ボクシングの、WBAスーパー、IBF世界バンタム級チャンピオンの井上尚弥が
ボクシングの聖地とされているラスベガス(プロレスの聖地はニューヨークの
マジソン・スクウェア・ガーデンで、大相撲の聖地は両国国技館でしたっけ)
で、IBFバンタム級世界1位のマイケル・ダスマリナスとタイトルマッチを行い
3ラウンドに、TKO(レフェリーストップによるテクニカルノックアウト)で
勝ち、WBAは5度目、IBFは3度目の防衛に成功しました。
今回の試合は、今後の対戦相手になるはずのWBO世界バンタム級チャンピオン
のジョンリール・カシメロ、WBCの世界同級チャンピオンのノニト・ドネアが
試合を観戦しに来ていたということもあり、勝ち方にこだわった一戦でした。
日刊スポーツでは、スーパーバンタム級の亀田和毅(日本ランキングでは4位
ですが、4団体の中の世界ランキングで15位にも入っていない相手に話を聞く
意味が分かりませんけどね。)にまでコメントを取っていますが「いずれ彼が
自分の階級(スーパーバンタム級)にまで侵略の手を伸ばしてきた時に」って
世界ランカーでもないのに試合をするつもりなのかよ?と笑うしかないです。
スーパーバンタム級では、山中慎介を倒した反則男のルイス・ネリや、強打の
ゾラニ・テテでさえランク内で、WBAのスーパーチャンピオン(WBAの三人
のチャンピオン=スーパーチャンピオン、レギュラーチャンピオン、ゴールド
チャンピオンというのも、なんとかしてもらいたいですが、さらには暫定とか
休養とか複雑すぎます)とIBFのチャンピオンのムロジョン・アフマダリエフ
やWBCチャンピオンのブランドン・フィゲロアなどが井上尚弥との対戦を云々
と言うなら話はわかりますが、ランク外の選手は発言を控えるのが恥をかかず
に済む方法だとわからないのでしょうかね。
アフマダリエフと岩佐亮佑の試合はちょっと違和感はありましたけどね。
負けてもネリは強いと思います。
少なくとも日本人ランカーの勅使河原弘晶とか岩佐亮佑に勝つことが出来たら
何か言えよ、と個人的には思います。という脱線話はともかくとして…。
試合内容としては1ラウンドの感触で、井上尚弥が勝利を確信したという程の
一方的な内容で、2ラウンドのボディーブローで1度目のダウン、3ラウンドで
さらにボディーへのフックで2度目のダウン、続いてボディーブローで3度目の
ダウンというところでレフェリーストップで試合が終わりました。
顔を打って勝つ、ボディーを打って勝つの両面の練習をして、ボディーに狙い
を定めて勝つという事前の想定通りに試合を進めたチャンピオンに、挑戦者が
勝つのは難しかったと思います。
聞いた話ですが、顔面のパンチでノックアウトされる時は脳震盪で倒れている
ので、痛いとかあまり感じないみたいですが、ボディーのパンチは苦しいので
同じノックアウト負けならストレートとか、フックを顔面に打ち込まれる方が
良いということらしいです。(人によって違うとは思います。)
今回の勝利で、次の対戦相手は8月14日に開催されるWBOとWBCの統一戦で
戦うジョンリール・カシメロ(WBO)とノニト・ドネア(WBC)の勝者との
4団体統一戦ということになります。
井上尚弥は、WBSSでも戦い、お互いにリスペクトしているノニト・ドネアと
対戦を希望しているみたいですが、どうなるでしょうね。
ちなみにどちらも国籍はフィリピンで、今回戦ったマイケル・ダスマリナスも
フィリピン人ということで、フィリピン人ボクサーの選手層の厚さは、昔から
変わらないなと別の部分で感心しています。