飛行機の話はまだまだ書くことがたくさんありますが、最近になって流通量が
増えてきているマスクの話を今回は書こうと思います。
マスク不足については中国が国内需要を賄えるだけの生産量が確保されたため
輸出が再開されたこと、国内でもシャープやアイリスオーヤマ、ユニチャーム
などの製品が製造されるようになったことで入手不可能という状況は終わって
値段も下がってきています。菅義偉がアベノマスクの配布が価格を下げる効果
を生み出したなんて言っていますが、現時点で国民の5%にしか届いていない
マスクが価格下落、入手可能になった要因だと公式に話せる、その図々しさに
驚きますが、本気で信じている人はマスクが届いた人よりも少ないでしょう。
マスクの流通量が増えると今度は中国産を含む外国産は日本製よりも信頼性が
低いと言い始める人が現れるわけで、国産以外のマスクは買わないなんて極端
なことを言う人もいるようですが、国産のマスクでも不織布自体は中国からの
輸入が大半なわけで、仕上げが丁寧とか、紐が切れない(中国製は50枚の内の
何枚かは耳にかける紐が切れることがあります。)という部分はあるとしても
マスクをすることによって体調を崩すなんてことはありません。
実際のところ原材料の不織布から全て国内生産をすると、一枚当たりの単価を
50-80円にしないとコストを吸収できないというか、それでも利益はトントン
なので現在の「非常事態」が収束しても国産マスクの製造を続けることが可能
な体力のある企業はそんなにはないと見られています。
現時点で国内産の不織布を使っていることが確実なのは不織布製造ラインまで
立ち上げたアイリスオーヤマのみで、シャープについてもマスクの成型自体は
国内でしていますが不織布については国産だとは明言していません。
今後、また中国で二度目の感染拡大が発生した場合、不織布もマスクも不足に
なる可能性は非常に高く、国産品しか使わないと決めてしまうとマスクの調達
は再び阿鼻叫喚の奪い合いになってもおかしくはありません。
現在の工業製品はグローバル調達を基本にしたサプライチェーンが出来ている
ことから中国製の原料を使ってベトナムやマレーシアで製造された商品がタイ
から入荷するなんてことが普通になっているので、国産品しか使わないという
ことはほとんど困難ですし、中国産の原料を使っている商品は絶対に買わない
という選択肢はほぼ無いのが現実であるわけで、世界のどこからでも輸入する
何十年か前の全方位外交という基本方針を個人が容認しないと、必要なものが
必要な分だけ確保することは難しいと思います。
それでも国産しか使わないという人に、そういう考えは危険だと言ったところ
で聞き入れることはないので、それはご自由にどうぞなんですが、国産品のみ
でマスクなどを確保するためには確保ルートを確実に押さえる必要があるのは
言うまでもありません、マスクが消失する第二波、第三波に備えて国産マスク
を確実に入手可能なルートを確立する必要があると思いますので、日本製以外
は使わないと心に決めている人は情報収集に全力を挙げて下さい。
私は中国製でもベトナム製でも韓国製でも大差があるとは思っていませんので
50枚入り一箱1,200円程度になったら、ある程度の数量で確保することを検討
しています。個人的にマスクで健康が守られるとは思っていませんが、会社で
勤務中のマスクが義務付けられているので致し方なくですね。
最後になりましたがコビット19を意識してマスクを使うのであれば、やっぱり
不織布製の三層構造のマスクが飛沫の90%以上の飛散を押さえることが可能に
なっているので、他人への気遣いでマスクをするのであればサージカルマスク
を用意するのが正しいと呼吸器の専門医は言っています。
但し、N95規格である必要はないのでN95があったとしてもそれは買わないで
医療従事者の手元に届くようにしたいものです。
ガーゼに限らず布マスクでくしゃみをした場合は、飛沫は2メートルは飛散し
周囲の人に(持っているとしたら)ウイルスをばら撒くことになるようです。
さらに、布マスクよりも押さえる能力がないのはウレタンマスクで、マスクを
つけてもくしゃみをすると飛沫の大半が飛散するようなので、ファッションの
一部としてマスクを着けているとしたら、くしゃみをする際はマスクを外して
ティッシュを当てることをお勧めしたいです。