緊急事態宣言が首都圏と関西圏を除いた地域で解除になったことで、ようやく
人の動きが点から線になりそうな感じになってきました。
学校も長かった春休みが終わって正常化とは言えそうにないのですが、友達と
会うことも難しくなっていた状況から今までの日常に戻り始めます。
コビット19はコロナウイルスなので変異が速く風邪と同じくワクチンの開発を
待つことなく新たな段階へと変わっていくことが想定され、コビット19を制圧
することは困難だと多くの研究者が言っていますので、季節性インフルエンザ
と同じく基本は手洗いとうがいによる予防、呼吸不全の症状が出てきた時には
抗ウイルス薬による治療という方向で共存するしかないのが現状で出来ること
ということになるわけで、呼吸不全を早く見つけ出すことと呼吸管理の出来る
病院に一定以上のICUのベッドが確保されれば必要以上に恐れることはないと
思います。(ネガティブに考えたらキリがないので、出来るだけポジティブに
物事を考えるようにしての結論です。)
世の中に動きが出てくれば、ビジネスで飛行機に乗ることも普通になりますし
旅行で飛行機に乗ることも普通になり、海外との仕事や観光、留学などにより
国際線もいつまでも鎖国状態を続けることは現実的に無理だと思います。
成田空港、中部国際空港、関西空港にLCC専用ターミナルも整備が進められて
いる現状からLCCの運航再開も徐々に行われて行くことでしょう。
が、感染拡大前のように無防備に旅客を乗せることをすれば感染拡大の要因に
なるとして運航自体に反対する勢力もあるという前提で、ほとんどの航空会社
のガイドラインでは搭乗前からマスクの着用を義務付ける動きがあり、それは
多分、国際標準になると思います。
一部の航空会社は機内においてはマスクのみならずフェイスシールドの着用を
義務付けることを発表している会社もありますし、食事は時間の短縮のために
簡易的な食事を提供し、ドリンクサービスも紙パックを配布するということで
客室乗務員と乗客の会話を減らし、悪く言えばサービスレベルよりも衛生管理
という方向性に進みそうで、これまでのように飛行機で旅行をすること自体を
楽しむという感覚はなくなり、移動に特化した交通機関になりそうです。
幸か不幸か人間は「忘れる」生き物なので、そのようなことは何年も続かない
というようには見ていますが、当面は無理でしょうね。
全ての航空会社ではありませんが、三席シートの真ん中の席には着席できない
という機内レイアウトを考えている航空会社もあり、例えばB-737-800の場合
三席シートが左右にあるレイアウトなので、窓側と通路側以外はブロックする
ということになります。
六席のシートが30列で満席なら180人が乗れますが、魔訶中に制限をかけると
四席が30列になり最大で120人乗りになるので、搭乗率では66.7%です。
LCCが利益を計上できるのは搭乗率が77%を想定していますから、このような
レイアウトだと赤字にしかなりません。
ですから、LCCの航空会社が利益(会社を存続させる)を確保するために必要
なのは、10.8%の値上げということになります。
満席の場合でも10.8%値上げが必要ですから、その通りに運賃に反映させたら
利用者が減ってさらに損益分岐点が低くなってしまうという悪循環になるので
運航再開後の会社運営はかなり厳しい試行錯誤が続くことになりそうです。
実際のところはIATAも三席シートの真ん中を空けることを義務化はしないと
しているので、全ての航空会社が出来ることではないでしょうね。
三列の真ん中を空けるなら、二列の隣も空けなければ条件は一緒にならないと
いう乗客が現れたら、2-4-2の配列だと1-2-1にしなければならず、満席でも
搭乗率は50%になってしまいますから運航は無理です。
嫌なら乗らないで下さいと言うしかならなくなりますが、新幹線の場合でも
2-3の座席を1-2にしなければなりませんからね。これからは電車や飛行機での
移動を全くしない人と、特に気にしないで移動する人の二つの行動パターンに
分かれることになるような気がします。