という話はともかく、子どもの頃にカチカチ山を読むとどうもたぬき汁が
気になっていて、本当にたぬきは美味しいものなのだろうか?と子どもの
浅知恵でいろいろな想像をめぐらせたものでした。
さすがに話には聞いても実際に食べたことはありませんが、たぬきの肉は
臭みが強い上、煮ると硬くなり脂が多いために泡がブクブクと立つ代物で
とんでもなく不味いという話は、母方の実家とか猟師の話で聞いたことが
ありますから、美味しいものではないものの食べたことはあるという人は
実際に存在しているわけです。
では、どうして「たぬき汁」は体が温まって美味しいというような伝承が
あるのでしょうか。
脂肪が多ければ味噌汁に入れたら冷めにくくなるということはわかります
が、それと美味しいというのは別物だと思うんですよね。
実際は古来たぬき汁として食べられていたのは、実は「アナグマ」である
という話があります。
確かに見た目は、たぬきに似ていますし、夜行性という性質も同じです。
ただ、たぬきが犬科なのに対して、アナグマはイタチ科の動物ですからね
肉質などには微妙な違いがあることも考えられるので、たぬきは不味くて
アナグマは美味しいという味覚上の違いはあったのかも知れません。
いづれにしても、あえてタヌキを食べなければならないほど、現代日本の
食糧事情はひっ迫しているというわけでもありませんから、タヌキが食材
になることはあまりあるとは思えないのが実際のところです。
山里で偶然にも車にはねられる瞬間を目撃された一部のタヌキが、最後の
ご奉公?として、たぬき汁になっているのが、実際のところではないかと
思います。(狩猟の対象になることも少ないと思います。)
唐突ですが、たぬき汁の話
- 限定・季節の食材