オーストラリアで疑惑の判定の結果、WBOのチャンピオンから陥落した
フィリピンの英雄マニー・パッキャオが納得できる敗戦ではなくこのまま
引退をするのは悔いが残るということで、マレーシアのクアラルンプール
で開催された約一年ぶりの再起戦は、WBAウェルター級タイトルマッチ
が組まれ、パッキャオは挑戦者としてチャンピオンでアルゼンチン国籍の
ルーカス・マティセとの試合に臨みました。
結果は多くの報道で既報となっているようにパッキャオの圧勝でした。
3Rで一回目のダウンを奪い往年のハードパンチャーの勢いを取り戻した
勢いで5Rで二度目のダウン、そして7Rで戦意喪失気味のチャンピオン
を攻めてレフェリーストップということでTKO勝ちを決めました。
当初はマニラのアリーナで試合という話もあったようですが、敵地となる
戦いにチャンピオンが難色を示したということで、気持ち的に負けていた
という感じがしないでもないですし、偉大なるレジェンドを意識しすぎた
ということもあるのかも知れません。
今月の初めにマニラに行ったときに泊まったホテルでは試合当日はホテル
のレストランでディナー付きでPPVを見る企画が、エレベーターの中に
貼ってありましたが、多分ほとんどのホテルやスポーツバーで同じように
パッキャオを応援していたファンはたくさんいると思います。
年齢的な部分もあって、評論家の一部ではパッキャオが勝つのは無理だと
いうコメントが出ていて、さらには勝つことを予想していた評論家でさえ
判定での決着となり、相手を倒しての勝利は難しいのではないかとさえも
言われていましたからね、KO決着には驚いたことでしょう。
現在39歳で再びチャンピオンになったことで、40歳を超えても現役の
チャンピオンとして王座を守ることになったマニー・パッキャオですが、
今回の勝ち方を見て、挑戦者もなかなか現れないんじゃないかと思います
が、しばらくはゆっくりと休んで次の戦いに向けて英気を養っていただき
最高齢のKO記録にも挑んでもらいたいなと思います。