マクラーレン・ホンダの最後の鈴鹿は、シンガポール、マレーシアよりも
さらに厳しい結果となり、ドライバーは二人共完走はしましたが、前走で
7位に入ったストフェル・バンドーンは14位、パワーユニット全交換の
ペナルティで最後列からスタートしたフェルナンド・アロンソは11位で
レースを終えました。(10位のマッサとは0.860秒差でした。)
高速コーナーが続き、テクニカルコースではあるものの、パワーが必要な
サーキットである鈴鹿では非力なホンダエンジンでトップチームと対等に
競り合うことは難しいとはいえ、9位からのスタートで順位を下げたのは
車のせいばかりでもないと思いますが、どうなんでしょうね。
非力なホンダエンジンとエンジンに全ての敗因があるように今年一年の間
批判にさらされましたが、ホンダエンジンを搭載する前の二年間は最強の
メルセデスのエンジンを搭載していたマクラーレンでしたが、優勝はゼロ
表彰台も二年間で一回のみだったわけで、マクラーレン側が絶対の自信を
持っているシャシーも最高レベルだとは言えなかったんじゃないのかな。
単気筒単位ではメルセデス並みのパワーが出るのに、六つ纏めてエンジン
にして車体に搭載すると激しい振動が発生してエンジンパーツが壊れると
いうのがホンダエンジンの問題点でしたが、エンジンとシャシーの共振が
止められなかったという点こそが、マクラーレンのエンジニアとホンダの
エンジニアが共鳴することなく共振していた証拠のように思います。
双方がコミュニケーション不足だという話もありますが、マクラーレン側
にもホンダ側にも、セナ・プロストの最強時代の成功の記憶があるが故に
「本気出したら凄いんだぜ」の状態が続いたんじゃないのかな?みたいな
気がしないでもありません。
来年からチームになる、トロ・ロッソはマクラーレンのように市販車まで
販売するようなメーカーではなく、F1に出走するためのファクトリーと
いう感じで、町工場とは言いませんが故・本田宗一郎氏が夢の実現のため
に構えたホンダの原点のようなスピリットが若い力を増幅させ、相互信頼
の元でホンダの信頼性とパワーを取り戻せるんじゃないかという期待感を
持って来年に期待をしています。
ダニール・クビアトは問題があると思うので、トロ・ロッソの今までとは
ちょっと違いますが、一年目は新人のピエール・ガスリーをサポートする
という意味で、ジェンソン・バトンかフェリペ・マッサと組ませてチーム
の雰囲気を変えてみるのも良いのではないかと勝手なことを思います。
一年間、ベテランの開発力で戦闘力を高めたところで2019年はホンダ
の育成ドライバーの松下信治のデビューとか、そうすることで日本国内の
F1人気もまた盛り上がるんじゃないのかな?