沢田研二さんは毎年、渋谷公会堂で「ラブソング」をまとめて歌う新春の
特別なコンサートを開催していますが、今年は渋谷公会堂が改築工事中と
いうことで、同じ渋谷区のＮＨＫホールで行ったようです。
今年は例年と違い東日本大震災をテーマにした歌をまとめて、家族や親類
を亡くした思いや、まだ福島第一原発の事故現場が収束してもいないのに
原子力発電を推進しようとしている政府や東京電力などに対する批判など
政治やメディアに迎合しない骨のある沢田研二を見せたみたいです。
が、中盤の曲で歌詞を忘れるというミスをしてしまいステージ上で土下座
するというハプニングもあったようですが、思い切り気障な沢田研二さん
も６８歳ですからね、体型も変われば歌詞も忘れるでしょう。
往年のカッコいい姿から体形が変わって、声も出なくなり、顔にもしわが
目立つようになりという状況になると、現在の老化した姿を見せたくない
という理由でコンサートツアーを止めてしまったり、テレビ出演を断わる
芸能人もいますが、体形が変わろうが歌詞を忘れようがステージに登場し
昔からのファンに元気な姿を見せてくれる沢田研二さんは、本当に素敵で
粋な芸能人だと思っています。
若かった頃の面影がないという一部の批評もありますが、生きている人が
何十年も変化がなかったら気持ち悪いだけですよ。
そんなサイボーグやアンドロイドみたいな人に何の魅力があるのでしょう
容姿が老化しようが声がきちんと出るということは歌手として大切な部分
は丁寧にケアしている証拠じゃないですか？、そんな努力をしている人に
過去の面影がないなんて、そんな小さなことで今を否定するなんて本質を
見抜けない人が沢田研二さんを評するのは百年早いと思います。
今年は芸能生活５０周年の節目の年ということで、７月から全国６０か所
を周るコンサートツアーも計画されているようですので、地元に近い方へ
来てもらえたら観に行きたいなと思っています。
リアルタイムで絶頂期から現在までを見ることが出来て本当に昭和生まれ
で良かったと思えるのが沢田研二さんの芸能活動を見てきた感想です。